2006 Fiscal Year Annual Research Report
2次元フォトニック結晶スラブとマイクロマシンを用いた機能性3次元光集積回路の研究
Project/Area Number |
18760036
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩本 敏 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (40359667)
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Keywords | フォトニック結晶 / マイクロマシン / 光スイッチ / 微小共振器 |
Research Abstract |
フォトニック結晶(PC)スラブ積層構造を用いた再構成可能な3次元光回路を検討し、数値計算によりその可能性を示した。また、積層PCスラブ構造の作製にむけたプロセス技術の開発を進め、2層目以降となるポリシリコンの応力制御によりフラットな平板構造を作製することに成功した。 ●MEMSフォトニック結晶を用いた再構成可能3次元光回路の検討 MEMS集積化PCにおいて、第2の構造体として平板に変わってもう一つのPCスラブを用い場合、2次元光回路の積層構造((2+1)次元PC構造)と考えることができる。この発想から、2次元PCスラブによる2次元光集積回路とその積層構造を基本とした"3次元的"光集積回路、およびMEMS構造の導入によるその動的制御の実現を目指し、数値的検討を行った。3枚の2次元PCスラブより構成されている積層PCスラブ構造((2+1)次元PC構造)を考え、第1層のPCスラブ中の線欠陥導波路を伝播する光が、第2層PCスラブの点欠陥共振器を介して、第3層PCスラブの線欠陥導波路から出力されることを数値計算で確認した。最大〜80%のスループットが得られることを確認した。さらに、MEMSを利用して、層間の距離を変化させることで、エバネッセント相互作用を変化させて特性の制御が可能となることを数値計算により示した。 ●積層PCスラブの作製に向けたプロセス技術の開発 積層PC構造の作製を日指して、材料堆積・位置合わせパターンニング・エッチングによる作製法を検討した。ポリシリコン成膜条件とその後のアニール条件を最適化することで、ポリシリコンの応力制御に成功し、長さ50-200μm,幅5μmの両持ち梁・片持ち梁のいずれの構造においてもフラットでスティッキングのない形状を得ることに成功した。今後、この技術をもとに積層フォトニック結晶スラブ構造の作製を進める予定である。
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Research Products
(5 results)