2007 Fiscal Year Annual Research Report
2次元フォトニック結晶スラブとマイクロマシンを用いた機能性3次元光集積回路の研究
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18760036
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩本 敏 The University of Tokyo, 先端科学技術研究センター, 准教授 (40359667)
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Keywords | フォトニック結晶 / マイクロマシン / 光スイッチ / 微小共振器 / 光回路 / シリコンフォトニクス |
Research Abstract |
平成18年度に引き続き、フォトニック結晶スラブ積層構造を用いた再構成可能な3次元光回路を理論的・数値的に検討した。結合波方程式に基づく解析的設計手法を新たに確立し、対象構造の解析に利用できることを確認した。また、積層フォトニック結晶スラブ構造の作製にむけたプロセス技術の開発を進め、基本となるシリコンフォトニック結晶作製技術を新たに確立した。 (1)3枚の2次元フォトニック結晶スラブより構成されている積層フォトニック結晶スラブ構造((2+1)次元PC構造)を考え,再構成可能な3次元光回路の動作を有限差分時間領域法(FDTD)で解析してきたが、この手法では莫大な計算リソース(メモリ、時間)を必要とし、現象の理解・設計を進める上で効率的ではない。この問題を克服するため、結合波方程式に基づく解析的設計手法を検討した。この手法を用いることで、FDTDで得られる結果をよく予測できることを確認した。 (2)積層フォトニック結晶スラブの作製に向けたプロセス技術の開発を進めた。積層フォトニック結晶スラブの実現には良質なシリコンフォトニック結晶の作製技術は不可欠である。その中で特に重要となるシリコンのドライエッチング技術を新たに確立し、良質なシリコンフォニック結晶、ナノ共振器の作製に成功した。この技術と、18年度に開発したポリシリコンの応力制御によるフラットな平板構造作製技術を組み合わせることで、積層フォトニック結晶スラブ構造の作製が可能となる。
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