2006 Fiscal Year Annual Research Report
物体の大変形により誘起される非定常流れに対する3次元計算システムの構築
Project/Area Number |
18760125
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
山川 勝史 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 助手 (90346114)
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Keywords | 計算流体力学 / 有限体積法 / 移動境界問題 / 移動格子法 / 非構造格子法 / 幾何保存則 / 物体適合座標 / 圧縮性流れ |
Research Abstract |
物体適合座標を用いて大変形する物体周りの流れ場を計算する場合、物体に移動に併せて格子を動かすこととなり、これが格子の大きな歪を発生させ結果的に計算の振動・破綻が生じることになる。そのため格子配置のバランスをとることを目的に適宜格子点を追加・削除する必要が生じるが、この格子変化(追加・削除)が流れ場に影響を与えない、つまり幾何保存則を満足させることが非常に重要となる。本研究では時間と空間に跨る検査体積に有限体積法物体を適用する方法を発展させ、格子点が追加・削除しても本保存則を満足できるスキームを完成させることで、物体の大変形により誘起される非定常流れに対する3次元計算システムの構築を試みた。本年度は格子点が追加される場合、削除される場合各々について個別に定式化を行った。追加される場合については、4つの五面体と2つの四面体により構成される検査体積と2つの五面体と3つの四面体により構成される検査体積について同時に流束を評価することで達成できることが判明した。また削除される場合には4つの五面体、3つの四面体および1つの六面体により構成される検査体積を取り扱う必要があることがわかり、各々についての定式化を完了した。また時間と共に格子点を追加する場合、削除する場合について一様流の捕獲精度を数値シミュレーションした、その結果各々の誤差量は10のマイナス14乗レベル(マシン誤差ゼロ)で捕獲することに成功し、本手法の妥当性を確認した。次年度は本手法をベースに実用的な流れ場へ適用し本手法の有効性確認と3次元計算システムの構築を目指す。
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