2006 Fiscal Year Annual Research Report
高速シャッター制御によるMHz帯高速動磁区観察と高周波マイクロ磁気デバイスの開発
Project/Area Number |
18760255
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹澤 昌晃 九州工業大学, 大学院工学系研究科, 助手 (20312671)
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Keywords | 電子デバイス・機器 / 電子・電気材料 / 磁気記録 / 磁性 / 磁区観察 |
Research Abstract |
本研究の目的は、MHz〜GHz帯域を動作周波数とする高周波マイクロ磁気デバイスに用いられる高周波用微細磁性体において、高速駆動時の磁区観察手法を確立し、磁区構造および磁化過程の制御によるデバイスの高性能化、低損失化を実現することである。 本年度は、高周波用磁性材料の高速磁化過程を観測可能な高分解能動的磁区観察システムを構築するため、顕微鏡の光源を変更するとともに、CCDカメラのシャッターの高速制御法を確立する。この高速な磁区観察顕微鏡を用いた微細磁性体の高速磁化過程の観測を実現するため、以下の手順で検討を行った。 1 顕微鏡の光源を高輝度レーザーに変更することに伴う顕微鏡内の光路および光学素子の最適化を行った。これにより、カー効果顕微鏡の単位時間当たりの光量を1.5倍から2倍程度まで向上させ、高速シャッターによるCCDカメラの露出不足を補った。 2 外部トリガ信号により最速5nsでのCCDカメラシャッター開閉動作を可能にするゲートイメージインテンシファイア(浜松ホトニクス製)を用いた動的磁区観察システムを構築して、磁性材料の磁区構造が変化する瞬間の画像を高速に取り込むことができるようにした。このような取り込み手法を行った場合、高輝度なレーザー光源を用いても高速なシャッタースピードではCCDが充分な画像情報を得るための光量が不足したので、カメラ上、およびパソコン上での信号処理により、磁性体への信号入力から同一時間経過後の磁区画像を繰り返し取り込むようなトリガ制御を実現した。 これらによって、本動磁区観察システムを用いて、様々な種類・寸法・形状の磁性薄膜の磁化過程の様子を観測した。
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