2006 Fiscal Year Annual Research Report
受動性に基づく歩行ロボットの視覚フィードバック制御に関する研究
Project/Area Number |
18760329
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
河合 宏之 金沢工業大学, 工学部, 講師 (70410298)
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Keywords | 制御工学 / 知能ロボティクス / 視覚情報 / 歩行ロボット / 機械力学・制御 |
Research Abstract |
ロボットは技術的にはすでに高いレベルに達し,その高い技術を集約することで実現される医療用の手術支援ロボットやz足歩行ロボットなど,産業界以外での活躍が目立ち始めてきている.このように高い技術力がある反面,現状ではその裏づけをする理論的な研究や体系付けられた学問としての成熟度は不十分であり,技術力をより高めていくためには,理論的な裏づけをされたロボットの機構や制御系設計の提案が期待されている.本研究の目的は,周囲の状況が変化する場合を想定した歩行ロボットを視覚フィードバックシステムとみなし,制御則を提案することにあった.本年度は,2足歩行ロボットに視覚フィードバック制御則を適用するために,従来提案していた位置ベース法による受動性に基づく制御則を,画像ベース法による受動性に基づく制御則へと展開した.具体的には,3次元空間中で定義していた偏差およびエネルギー関数を画像面上で定義し,理論的に安定性が補償される制御則を構成した.この画像ベース法での制御則は,位置ベース法での制御則と本質的な枠組みを変えていないため,状況によって簡単に切り替えることやそれぞれの方法の欠点を補うために2つの方法を融合することも可能となる.提案する方法を計算用のソフトウェアであるMatlabとSimulinkと三次元仮想空間を構築するためのプログラミング言語であるVRML(Virtual Reality Modeling Language)を用いたシミュレータで数値シミュレーションすることで,その有効性を検証した.また,実験の準備として12自由度を有する2足歩行ロボットの下半身部のプロトタイプを製作した.
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