2007 Fiscal Year Annual Research Report
高じん性セメント複合材料による剥落防止効果を付与した電気化学的補修に関する研究
Project/Area Number |
18760352
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
上田 隆雄 The University of Tokushima, 大学院・ノテクノサイエンス研究部, 准教授 (20284309)
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Keywords | 塩害 / 電気化学的補修 / コンクリート / DFRCC / 防食・補修効果 / 補強効果 / 微細ひび割れ / 陽極層接着強度 |
Research Abstract |
本研究では,過酷な塩害条件を想定してあらかじめ塩化物イオンを混入した鉄筋コンクリート供試体を用意する。この供試体に対して高じん性セメント複合材料(DFRCC)を用いて陽極材であるチタンメッシュを接着した後に,電気化学的補修工法を適用し,補修効果および剥落防止効果を確認した。本研究で得られた結果を以下に要約する。 (1)電流密度25,50,200mA/m^2を適用したDFRCC陽極層接着型小型はり供試体は,それぞれの電流密度で,100mV以上の復極量が得られ,十分な防食電流が供給できた。 (2)DFRCC陽極層の接着強度は,電流密度が大きくなるほど低下する傾向を示した。ただし電流密度25mA/m^2を適用した場合においては,通電処理による接着強度の低下が見られなかった。 (3)通電した大型はり供試体の鉄筋をはつり出し観察したところ,無通電供試体に比べ腐食程度は小さかった。 (4)大型はりを用いた曲げ載荷試験を実施した結果,DFRCC陽極層を接着した供試体は,無接着供試体と比較し,曲げじん性が向上し,補強効果が確認できた。また,通電処理による曲げじん性の低下は見られなかった。試験後供試体底面を観察した結果,DFRCC陽極層を接着したものは,無接着供試体と比較して微細ひび割れが多数発生した。載荷試験時にはり底面ひずみを測定した結果,無接着供試体では,一箇所にひずみが集中したが,接着供試体では,曲げスパンの底面全体に引張ひずみが分散し,DFRCC陽極層が引張応力を負担していることが確認された。
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Research Products
(1 results)