2006 Fiscal Year Annual Research Report
景観解析手法を反映した湯けむり景観の実践的整備指針導出システムの構築
Project/Area Number |
18760464
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
姫野 由香 大分大学, 工学部, 助手 (10325699)
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Keywords | 景観 / 整備 / 構図 / 観光資源 / 湯けむり |
Research Abstract |
H18年度は、景観整備の優先順位に繋がる『各要素の「位置関係」と「組合せ」による整備効果』を、詳細に把握するための手順を仮定し、住民向けのプレ評価実験などを実施して整理をした。あわせて、当該地域で現在みられる「湯けむり景観」の解析結果から、良好な景観場を抽出し、これらの景観場を構成する湯けむりの可視頻度を算出して、地域の重要度を定量的に明らかにした。また、重要な湯けむりの分布状況を参考に、次年度に向けて具体的な整備指針を導出する研究対象地区を450haの範囲選定した。 ◆良好な湯けむり景観を構成する湯けむりの特定とその分布状況の把握 これまで既往研究で得られた理想的な景観構造と一致する複数の景観を対象として、この景観を構成する湯けむりを特定し、その頻度(=重要度)を明らかにした(GIS)。さらに特に重要な湯けむりの分布している地区を把握し、次年度の研究対象地区として鉄輪温泉地区における約450haの範囲を選定した。 ◆各要素の整備効果を定量的に把握できる「湯けむり景観評価システム」の構築 良好な景観の特徴と一致させるために、操作が必要となる景観を構成する複数の要素のうち、どれが、どの程度効果があるのかを再調査できるように、最終的な条件に完全一致させるまでの過程で考えられる全ての操作パターンを評価できるシステムを構築した。更に、景観の解析と操作パターンの導出にあたっては、得られた結果が景観操作に直接的に準用可能な解析手法として、リデュース法(既往研究)を用いた。次年度以降は、このシステムと選定した研究対象地域の住民向けワークショップを併用して、実際の運用による問題点の抽出と、システムのブラッシュアップを行なう。
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