2006 Fiscal Year Annual Research Report
損傷検知・回復能力を有したスマートサンドイッチパネルの構築
Project/Area Number |
18760605
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡部 洋二 東京大学, 大学院工学系研究科, 助教授 (90313006)
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Keywords | サンドイッチパネル / ハニカムコア / 炭素繊維強化プラスチック / 衝撃損傷 / 光ファイバセンサ / 形状記憶合金 / 知的構造材料 / ヘルスモニタリング |
Research Abstract |
航空宇宙分野で広く使用されている、表皮が炭素繊維強化プラスチック(CFRP)でコアが金属ハニカムのサンドイッチ構造に対して、自己損傷検知と自己損傷修復の機能を付与することを試みている。 まず、損傷の検出に関しては、接着層に埋め込んだ光ファイバFBGセンサの出力から衝撃損傷の大きさを同定することを目的として、ハニカムサンドイッチパネルの衝撃荷重による変形挙動を再現するための理論解析式の構築を試みた。まずパネルを、ハニカムの各頂点を含むように小さなセグメントに分割し、それぞれのコア領域に、コア単体の複雑な面外圧縮/引張特性を近似して与え、各領域での表皮はその面外変位に依存してコア支持体から反力を受ける梁でモデル化した。その結果、面外集中荷重下での表皮形状とひずみ分布を、負荷中だけでなく除荷時においても正確に再現することが可能となった。 一方、損傷修復に関しては、SMAハニカムコアを加熱することでサンドイッチパネルの衝撃変形を回復できることが確認できているが、さらに衝撃損傷によって低下した曲げ剛性と面内圧縮強度についても、回復させることが可能かどうか、定量的に評価を行った。まず、曲げ剛性については、四点曲げ試験と理論解析を実施した結果、衝撃損傷付近での断面二次モーメントの減少とともにひずみ集中が強く現れ、曲げ剛性が低下するが、加熱によって形状を回復させることで、元の値に戻ることがわかった。次に、面内圧縮試験を実施した結果、表皮に微小なくぼみが存在していると、そこから面外方向の応力が発生し、コア壁面の座屈が進行することで、面内圧縮強度が大きく低下するが、形状回復によって元の圧縮強度に戻ることがわかった。
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Research Products
(4 results)