2006 Fiscal Year Annual Research Report
マウス始原生殖細胞の分化決定システムとその制御因子群の解明
Project/Area Number |
18770192
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
岡村 大治 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (80393263)
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Keywords | マウス / 始原生殖細胞 / 分化 / 遺伝子スクリーニング |
Research Abstract |
本年度、分化決定直後の始原生殖細胞とその前駆細胞での発現遺伝子の比較を行い、研究到達目標であった、始原生殖細胞特異的に発現する遺伝子のスクリーニングを完了し、複数個の候補遺伝子を同定した。最終的には、分化決定直後(7.25日胚)・移動期(9.25日胚)・生殖巣(12.5日胚)において、始原生殖細胞特異的な発現パターンを示すことをwhole-mount in situ hybridizationによって確認した。具体的に述べると、一つの候補遺伝子は、Zn fingerモチーフを有しており、転写抑制に働く事が示されている既知の遺伝子であるが、現在までに生殖細胞での機能は全く報告されていない。当該研究領域において、生殖細胞内での体細胞特異的な遺伝子発現の抑制が注目されており、その観点からも注目される候補遺伝子である。もう一つの候補遺伝子は、RNA bindingモチーフを有しているが、現在までにマウス始原生殖細胞において、同構造を持った分子の機能的な関与は示されておらず、始原生殖細胞分化における、新しい機能分子として注目している。現在、発現パターンの特異性、また構造上の特性から、この二つの候補遺伝子に絞って、来年度の研究計画である機能解析に、本年度から既に着手している。両遺伝子ともに、始原生殖細胞以外の組織での発現も認められるため、機能解析の手段としては、Cre-loxPシステムを使った、分化決定期の始原生殖細胞特異的な遺伝子欠損胚の作製によって、その機能を解析する。現在までに、ES細胞の当該遺伝子に対する相同組み替え体を作製するための、ターゲティングベクターの作製を完了した。
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