2006 Fiscal Year Annual Research Report
完全ゲノム配列情報に基づく高等真核生物の代謝経路再構築と比較進化解析
Project/Area Number |
18770220
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
田中 剛 独立行政法人農業生物資源研究所, 基盤研究領域ゲノム情報研究ユニット, 任期付研究員 (70414919)
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Keywords | 代謝経路 / 種間比較 / バイオインフォマティクス / 進化 / ゲノム |
Research Abstract |
ゲノム配列情報が明らかになった真核生物種間で代謝経路比較を行い、系統ごとに特徴的な代謝経路進化を明らかにすることを本課題の研究目的とする。本研究を遂行するにあたり、酵素反応に関連する遺伝子の有無、同一酵素反応に関わる遺伝子の配列の違い、代謝経路構造そのものの違いという三つの異なる階層において比較解析を実行する。本年度は、まず比較解析を実行するための基盤整備を行つた。大データを取得し膨犬な計算を実行できるPCサーバを整備し、相同性検索プログラム、系統樹作成プログラム、進化距離計算プログラムの導入を行った。続いて、解析に用いるデータ収集を行った。KEGGデータベース(DB)よりヒト、マウス、シロイヌナズナ、イネ、出芽酵母、糸状子嚢菌の全遺伝子情報及び、酵素反応情報を取得した。同時に、代謝経路情報、代謝産物情報も取得した。既存の酵素反応番号(EC番号)の有無情報を利用した種間比較を実行し、ヒトとマウス、シロイヌナズナとイネ、菌類同士の3パターンで酵素反応の有無を比較した結果、動植物・菌類でそのパターンに明らかに差が見られることがわかった。また、相同性検索を利用した双方向ベストヒットによるオルソログ同定を行い、オルソログ遺伝子間での機能情報にはかなりの相違が存在することがわかった。植物の代謝経路情報については文献情報などを元に精査されたアノテーション情報を利用して詳細な解析を実行している。イネに関してはRAP-DB、シロイヌナズナはTAIR, MIPS, Kappa-viewからデータ収集を行い、先述同様の比較を実行したが、用いるデータセットによりその結果が変わることが明らかとなった。現在これらのデータの統合化を図っている。
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