2008 Fiscal Year Annual Research Report
地域農業を中心とした異業種間連携による環境負荷低減策の研究
Project/Area Number |
18780165
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大村 道明 Tohoku University, 大学院・農学研究科, 助教 (70312626)
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Keywords | 環境調和型農林水産 / 環境技術 / 環境分析 |
Research Abstract |
本年度は, 昨年度までに開発した異業種間連携支援ソフトウエアについて実地的なデータを導入できるよう改造し, 実在する複数の地域の実地データを導入して運用開始の予定であった. しかし, これまでの調査では, 農業関連資源を工業等他産業での生産資材に供するという事例が発見できなかった. 農業は, 逆に有機汚泥や産業廃棄物の受け皿になる場合が多く, 総合的に環境負荷の低減には繋げうるものの, 実際には汚染物質の混入リスクを負う可能性も考えられた. そこで, 昨年度までに開発した異業種間連携支援ソフトウエアに, 昨年度廃棄物トレーサビリティシステムの開発中に発見したアイデアを盛り込む方向を模索した. 具体的には, 異業種間連携支援ソフトウエアでは, 農業内外の産業分野の生産資材需要とのマッチングを検討するために, 農業からの様々な生産物(糞尿等の副産物・廃棄物を含む)の種類・質・量・排出のタイミング, および地域性を調査し, データとして蓄積する必要がある. しかし, こうしたデータをパソコンなどの情報端末で記録する事例は極めて少ない. そこで, WebカメラとGPS受信機を用いて定性的ではあるが画像情報から間接的にデータ取得を開始することを構想した. これは, 物流を追いかけること, つまりトレーサビリティシステムに通じるものであることから, 年度後半はこのようなハードを追加したネットワークデータベースシステムとして開発を推進した. Webカメラ+GPS受信機+コントローラーからなる移動端末, ならびにデータベースシステムの基幹部分との統合化までは進めることができたが, 環境評価パッケージの付加までは至らなかった. しかし, 構想としては, 設備などの固定点の環境負荷・経済コストはFEMS(Factory Energy Management System)を応用し, 移動中のコストは上記移動端末の移動距離等から類推可能であると判断された.
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Research Products
(3 results)