2006 Fiscal Year Annual Research Report
食品における安全事故のリスク管理に関する定量的研究
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18780167
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
氏家 清和 東京大学, 大学院農学生命科学研究科, 助手 (30401714)
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Keywords | 食品 / 安全性 / スキャンパネルデータ / 消費者行動分析 / 離散選択分析 / 多変量解析 / 表示制度 / 消費者異質性 |
Research Abstract |
本研究においては、畜肉ソーセージ製品のスキャンパネルデータを離散選択モデルによって分析した。具体的には、食品表示内容が消費者行動にどのように影響を与えているかについて検討し、さらに所得階層、年齢階層、乳幼児の有無、畜肉ソーセージ製品購入回数など各種世帯属性による、表示の影響の差異について分析した。畜肉ソーセージ製品には、品質表示(JAS表示)、添加物表示、アレルギー表示など様々な表示が制度的になされている。本研究では、それらの表示内容を収集し、スキャンパネルデータと合わせて分析を行った。 分析対象製品は93種類であるが、全ての製品を選択集合に含めることは困難である。既存文献では、購入回数が多い製品のみを分析対象にするものが多いが、ソーセージ・メーカーの多くはフルライン戦略を採っており、個々の製品の市場シェアはそれほど大きくなく、シェアの比較的大きい製品を分析対象としたとしても、多くの消費データが分析対象外になり、また表示内容の多様性も失われてしまう。したがって、本研究では、階層的クラスター分析を用いて、表示内容が類似している製品を4つのグループにまとめ、選択集合の集約を図った。 分析の結果、添加物含有数、JAS表示、アレルゲン含有数などの表示内容は製品選択行動に影響を与えており、表示制度が消費者の製品選択に活用されていることを示唆していた。また、食品表示への反応は世帯属性により異なるが、どのような世帯属性が影響を与えるかについては、十分吟味する必要がある。また、添加物含有数のパラメータについては、世帯属性による大きな変化が見られなかった。世帯属性によって個人間のパラメータ差異を捕らえきっていない可能性もあるが、添加物含有数については、どの消費者も同様に重視していることも考えられる。
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