2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18780195
|
Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
小林 有一 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・バイオマス資源循環研究チーム, 主任研究員 (10355513)
|
Keywords | 農作業 / 不具合発生 / 信頼性工学 |
Research Abstract |
農業現場における機械作業中の不具合発生の現状と発生要因を、現地調査並びに実機による耐久試験を通して実施した。 調査対象のひとつであるK公社では、水稲収穫に計7台のコンバインを使用しており、うち2台は、1シーズン当たり作業時間が100hを越える同型のイネ専用コンバイン(自脱6条刈り、41ps)であり、昨年の水稲収穫面積は205haであった。水稲の他に、コムギ、オオムギにも使用している。両機とも、オイルシール、フィルター、軸周りのスリーブなど汚染、摩耗する部品については、これまでも毎年交換されており、昨年度の作業終了後にも点検修理を実施した。今年度は作業中に数日にわたる中断を余儀なくされる不具合はなかった。昨年新規に導入した汎用コンバイン(95ps)の場合、前のシーズンに164.6hの作業実績があった。ムギ収穫後には、Vベルト、チェーン、タインを交換した。収穫作業中に刃が摩耗していることが判明し、作業終了後直ちに交換した。今年度調査した当該公社の事例では、年間作業時間が多いほど、メンテナンス時の要交換部品箇所が多い傾向が見られた。収穫機の作業時間と要交換部品件数との相関を回帰式により求めたところ、作業時間が50時間未満であっても、メンテナンスの必要性があることが事例及び数値から確認できた。 中央農研内試験圃場において、特に作業負荷が劣悪な状況を設定した収穫試験を、オオムギを対象に実施した。収穫所要時間が67分であったが、うち収穫物の排出に要した時間が3.25分で不具合への対処が12分で作業全体の17.9%を要した。MTBF(平均故障間隔)、MTTR(平均修復時間)を算出した。 農業機械学会関東支部大会にて、成果の一部を発表した。
|