2008 Fiscal Year Annual Research Report
複数カメラを用いた作業者追跡による知的作業支援システムの開発
Project/Area Number |
18780198
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
森尾 吉成 Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (90273490)
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Keywords | 知的作業支援 / 作業者位置検出 / 作業動作認識 / 作業動作リズム検出 / 自動長さ計測 / 快適作業空間 / 画像処理 |
Research Abstract |
開発を行った次の4つのテーマについて研究成果をまとめる. 1)複数台PTZカメラを用いたリアルタイム作業者行動観察システムの開発では, Pan Tilt Zoom機能付きカメラを2台上下に配置した視覚センサを新たに製作し, 作業通路単位で作業者の位置を検出するとともに, 作業者の姿勢角としてyaw角を検出できる作業者行動追跡システムを開発した. さらに, 胸郭・左右上腕, 背部の4ヵ所に赤・青, 緑の色の組み合わせを変えて配色した特殊な作業服を開発することによって, 外乱が多く発生する作業現場で作業者を見逃すことなく安定して追跡できる結果が得られた. 2)PTZカメラを用いたリアルタイム作業姿勢認識システムの開発では, PTZカメラを用いて追跡した作業者の動作を, 隠れマルコフモデルを用いて認識するシステムを開発した. ラジオ体操第一から選択した2つの動作, ならびに倉庫におけるコンテナ搬出動作に対して, リアルタイムで認識できる結果が得られた. 3)作業要所ならびに支援タイミング検出のための動作リズム検出システムの開発では, 作業時間とともに変化する作業動作のリズムを定量化するシステムを開発した. 特に卓上で行われる選別作業時の腕振り動作に注目し, 腕振りの有無や腕振り周期を検出できる結果が得られた. 4)長さ情報自動提示システムの開発による快適作業空間の創出では, 卓上に設けた基準面からの垂直距離を自動計測し, 計測結果を音声と映像で作業者に自動提示するシステムを開発した. さらに, 農産物表面のテクスチャをステレオ視するマーカと見なすことによって, 農産物の3次元形状を自動計測するシステムを開発した. 特に最初に開発した長さ自動計測システムを作業現場に導入した結果, 作業能率が向上する結果が得られ, 被験者へのアンケート結果からも, 作業負荷が軽減される, 誤選別を恐れる精神的負担が軽減されるとの声が聞かれた. 本年度に得られたすべての研究成果は, すでに所属学会に公表された.
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Research Products
(13 results)