2006 Fiscal Year Annual Research Report
渦鞭毛藻由来の細胞毒性マクロリド・アンフィジノリドNの立体化学の解明
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18790001
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
石山 玄明 北海道大学, 大学院薬学研究院, 助手 (70333622)
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Keywords | アンフィジノリドN / Amphidinium sp. / マクロリド / 絶対立体配置 |
Research Abstract |
研究代表者らは、渦鞭毛藻Amphidinium sp.より抗腫瘍性を示す一連のマクロリド・アンフィジノリド類を単離し、2D NMRデータならびに分解セグメントの合成等により絶対立体配置を含めた構造を提出してきた。アンフィジノリドNは分子内に6個の水酸基とエキソメチレン、エポキシド、およびヘミアセタール構造を1つずつもつ26員環マクロリドで、アンフィジノリド類の中で最も顕著な細胞毒性を示すが、その立体化学については、一部の相対立体配置が推定されているのみで、分子内13個の不斉点の絶対立体配置は未決定であった。そこで本研究では、アンフィジノリドNの全絶対立体配置を明らかにする目的で、部分セグメントの可能なジアステレオマーを合成し、天然物とのスペクトルデータとの比較により立体化学の解明を解明することを計画した。 C1-C6セグメントの合成:4つの不斉点をもつC1-C6セグメントについては、市販されている光学活性な出発物質を用いて、Sharplessの不斉エポキシ化反応を利用して立体選択的にジアステレオマー候補化合物を合成した。 C7-C13セグメントの合成:C7-C13セグメントの合成については、C1-C6セグメントと同じ出発原料を用いて、Wittig反応およびジチアンカップリング反応を鍵段階として、ジアステレオマー候補化合物を合成した。現在、C1-C6セグメントとのカップリング反応条件を検討している。
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