2007 Fiscal Year Annual Research Report
マラリア重症化における膜結合型ケモカインの機能的役割に関する研究
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18790290
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
畑生 俊光 Gunma University, 医学部, 助教 (60344917)
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Keywords | マラリア重症化 / 貧血 / ホスファチジルセリン / 膜結合型ケモカイン / 貪食細胞 |
Research Abstract |
(1)研究計画より、次年度以降に検討するスカベンジャーレセプター(SR)をピックアップした。具体的には9 classに分類されるSRのうちclass Aに類されるもの3種類およびclass Fに類されるもの1種類をターゲットとする。これら4種類のうち研究計画を前倒ししてSR-AIについて発現細胞を作成し、マラリア原虫感染赤血球との接着を検討した。その結果、SR-AI発現細胞に対してマラリア原虫感染赤血球の接着が確認され、この接着は抗SR-AI抗体によって阻害されることが判明した。一方でアネキシンVでは阻害されなかった。その他については、現在蛋白発現細胞を作成している。 (2)ヤウスモデルを使用した感染実験を計画していた。遺伝子一過性発現マウスの作成は行わなかった。一方、感染モデルでは感染経過と赤血球表面への感染経過に伴うホスファチジルセリン発現動態の検討を行った。その結果、原虫寄生率の上昇に平行してホスファチジルセリン陽性赤血球率も上昇した。しかしながら、ホスファチジルセリン陽性赤血球率は最高値約20%(寄生率最高値約40%)であった。その後寄生率の減少及び感染の終息に伴いホスファチジルセリン陽性赤血球率も漸減した。すなわち感染の推移とホスファチジルセリン陽性赤血球率の動態はほぼ一致した。 SR-PSOXについては遺伝子破壊マウスの国内作成が確認されたことから、当該マウスの導入と感染実験を今後予定している。
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