2006 Fiscal Year Annual Research Report
マウスES細胞から成熟内胚葉系細胞への選択的分化誘導法の確立とその応用の研究
Project/Area Number |
18790459
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
多田 真輔 京都大学, 医学研究科, 医員 (60419447)
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Keywords | 内胚葉系細胞 / 肝細胞 / マイクロアレイ / 分化誘導 |
Research Abstract |
内胚葉前駆細胞から最終的に肝細胞や膵ベータ細胞などの成熟内胚葉系細胞へいたる分化過程のなかで、初期の内胚葉系前駆細胞から次なる分化段階へ進む指標としてHNF6やPdx1などを候補とした。我々がすでに発表している内胚葉系細胞への分化誘導系を用いて、これら遺伝子の効率的な分化誘導法をまず検討した。各種成長因子や液性因子などを様々な濃度やコンビネーションで使用することや、血清培地・無血清培地それぞれにおいて条件を細かく設定する、また各種コラーゲンコートされたディッシュを試してみるなど、いろいろな工夫を行なっている。分化した細胞における次の段階の分化マーカーの発現に関しては、まずRT-PCR法を中心に評価し、リアルタイムPCR法などで発現強度に差がないかを確認して、どのような培養条件が選択的な誘導を可能とするか評価検討しているところである。ある成長因子の添加により、初期内胚葉系細胞の培養維持の効率が良化することは明らかとなっている。現在その成長因子を軸として、選択的に次の培養段階へ誘導しうる有効な培養法を探っている。 我々の内胚葉分化誘導系において、大量に獲得できる細胞分画はいくつかあり、Goosecoid陽性Eカドヘリン陽性分画(内胚葉系前駆細胞分画)とGoosecoid陽性Eカドヘリン陰性分画(中胚葉系細胞)をDNAマイクロアレイで比較解析する第一候補とした。DNAマイクロアレイ法により興味深い発現パターンを示す遺伝子や特異的に個別の分画に発現する遺伝子の拾い上げを行っている。結果、内胚葉系前駆細胞分画のみに特異的な発現パターンを示す接着因子や転写因子など、いくつか遺伝子がみつかっている。これら遺伝子の初期内胚葉系組織における詳細な発現パターンをまず確認することで、重要な分子の洗い出しを行なっているところである。
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