2007 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカイン刺激による正常ヒト造血幹細胞の細胞運動の分子機序解明
Project/Area Number |
18790662
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
加藤 隆幸 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 助教 (50343413)
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Keywords | 細胞骨格 / 造血幹細胞 / 細胞内シグナル伝達 / サイトカイン / RhoエフェクタROCK / MARKファミリー / 細胞運動 / 低分子量G蛋白質Rho |
Research Abstract |
申請者は,通常運動しないとされている造血幹細胞(CD34陽性細胞)が特定のサイトカインで運動能を獲得することを見いだしている。サイトカインにより正常ヒトCD34陽性細胞が偽足形成を起こし,共焦点レーザー顕微鏡で偽足構造がF-actinから成ることを示した。細胞運動に関与すると考えられるアクチン細胞骨格の再構築が起こっていると考えられる。生きた細胞の運動解析の実験系をCD34陽性細胞に至適化するため,ヒト末梢血好中球を用いて諸条件の検討を行った。サイトカイン・Toll-like receptor agonist・カルパイン阻害剤による好中球の細胞運動を,ビデオ顕微鏡を用いて経時変化を解析した。MAPK阻害剤,ROCK阻害剤,PI-3 kinase阻害剤,抗インテグリン抗体で細胞運動が障害された。このことはMAPK,ROCK,PI-3 kinase及びインテグリンが好中球の細胞運動に深く関わることを示唆している。サイトカインによる好中球アポトーシスに関与するJNKの役割を解明した。サイトカインによる好中球の活性酸素産生・細胞運動に対するCalcium Channel Biockerの阻害作用を解明した。
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