2006 Fiscal Year Annual Research Report
神経型ゴーシェ病モデルマウスの開発と治療に関する研究
Project/Area Number |
18790754
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Research Institution | Research Institute, Osaka Medical Center for Maternal and Child Health |
Principal Investigator |
山田 穣 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立母子保健総合医療センター(研究所), 免疫部門, 臨床研究員 (40416243)
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Keywords | 先天代謝異常症 |
Research Abstract |
ゴーシェ病の中枢神経症状に対する病態解明と治療法の開発を目的として新たなゴーシェ病のモデルマウスの開発を行う。方法は、1)日本人に多いL444P変異、F213I変異を導入したマウスの作成、2)L444P変異のホモマウスは出生直後に死亡するが、コンディショナルノックアウトを組み合わせることにより、このマウスの出生直後の死亡を防ぐ。即ち重症ではあるがある程度の期間生存できるマウスを作成する。3)得られた変異マウスについて症状、酵素活性、脂質の蓄積などについて評価する。4)神経症状を徐々に発症し、生存期間が比較的短くなるようなマウスが得られた場合、治療を試み、その有効性を明らかにする 18年度から19年度にかけてマウスグルコセレブロシダーゼのゲノムに変異を導入したノックインマウスを作成する。ターゲティングベクターの作成にはBAC recombineering systemを用いた。まず、マウスグルコセレブロシダーゼ遺伝子を含むBACを基にしてそめイントロン領域へ両端をCre配列で挟んだネオマイシン耐性遺伝子を挿入した。次に、このBACに一塩基置換となる変異(3018T→A)を導入した。この変異は、ヒトグルコセレブロシダーゼのF213I変異に相当する。このBACのグルコセレブロシダーゼ遺伝子を含む領域をプラスミドにrecombineeringを用いて大腸菌内でサブクローニングすることでターゲッティングベクターを得た。このベクターを制限酵素で切断し直鎖化した後、マウスES細胞へ電気穿孔法を用いて導入する。ジェネティシン含有培地で培養することにより組み替えを起こしたES細胞を得ることができる。
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