2006 Fiscal Year Annual Research Report
CDR0.5と判定された高齢者の追跡調査に基づく認知症の早期診断に関する研究
Project/Area Number |
18790851
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
中村 紫織 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10328346)
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Keywords | 軽度認知機能障害 / MCI / CDR0.5 / 認知症 / 早期診断 / ハイリスク群 / 認知機能 |
Research Abstract |
「軽度認知機能障害(Mild Cognitive Impairment : MCI)」は認知症の前段階とされ、Clinical Dementia Rating (CDR)でCDR0.5の「認知症疑い」に相当することがその診断基準の主要項目とされている。本研究の目的は、これまでの調査でCDR0.5と判定された高齢者について追跡調査を実施し、認知症に進行した人の割合を算出すること、また早期診断やハイリスク群の予測ができるかどうかを検討することである。 調査内容として、CDRを用いて認知機能を再評価するとともに精神症状・問題行動の有無、現在加療中の疾患、既往歴、日常生活動作能力、家庭内の役割・社会参加の程度、介護保険の要介護認定と社会資源の利用状況などを把握できるように調査票を作成した。 対象は平成10年度に新潟県糸魚川市における高齢者への健康調査でCDR0.5と判定された高齢者252名である。市役所の協力を得て、193名が生存しておりかっ市内に在住していることが確認できた。対象者とその家族に対し、本研究の目的、方法、意義、及び対象者への人権保護の配慮(守秘義務等)について十分に説明した文書と調査への協力の依頼状を送付し、賛同・協力を得られた場合に戸別訪問を行った。その結果、本年度は91名に調査を実施することができた。CDR0.5のMCIのレベルにとどまる者と認知機能低下が進行して認知症に至っている者があり、各々の背景要因の検討が必要であると考えられた。 本研究は疫学調査の要素を含んでおり、「疫学調査に関する倫理指針」(平成14年文部科学省・厚生労働省告示第2号)及び平成14年6月17日付け14文科振第123号文部科学省研究振興局長通知に定める細則に沿って、東京慈恵会医科大学の倫理委員会の審査を受け、承認を得た。また、糸魚川市の市役所、保健所、医師会に調査の実施に際しての協力を依頼し、賛同を得た。
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