2007 Fiscal Year Annual Research Report
歯髄炎と根尖性歯周炎の治癒に樹状細胞の機能を応用する分子生物学的研究
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18791393
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
金子 友厚 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (70345297)
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Keywords | 樹状細胞 / マクロファージ / CD86 / CD80 / MHCクラスII / 抗原提示 / CDllc / OX62 |
Research Abstract |
1.根尖病変における樹状細胞の機能を組織形態学および分子生物学の両面から検索を行っている.実験的に根尖病変を起こし,樹状細胞に関する抗原提示能を分子生物学的に解析している. 2.樹状細胞の機能を実際の歯髄に類似した環境において検索するために,抜去歯内に歯髄組織を再生することを試みている.現在までに形態学的に正常歯髄に類似した組織を形成することに成功している.この組織に培養樹状細胞も移植し,分子生物学的に実験を行っている. 3.血管内皮細胞と樹状細胞の組織の修復に果たす役割を知るために,まずコントロールの基礎的な実験であり臨床的にも有意義な実験として,血管内皮細胞が他種(口腔癌細胞)に血管新生を通じて,果たす役割を検索している.これまでの実験経過より,血管内皮細胞のBcl-2遺伝子を操作することにより癌細胞の増殖を抑制できることを報告している.この報告は,Cancer ResearchのハイライトとしてEditorに選出され,巻頭およびハイライトセクションに掲載された. 4.樹状細胞の培養系を確立し,培養を始めている.これらの細胞の抗原提示能に対する分子生物学的な検索を進めている. 5.現在までの実験結果の一部は、日本歯科保存学会,およびMicroscopy & Microanalysis 2007で報告され,日本歯科保存学会デンツプライ賞を受賞した.また,研究成果は著名誌Cancer Research,およびCell ahd Tissue Research(2編)に掲載された.
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