Research Abstract |
ヒトおよびラット根尖性歯周炎における免疫担当細胞の機能の詳細を明らかにするため, 透過型・走査型電子顕微鏡を用いた免疫組織化学的研究を行い, 世界に先駆けて根尖性歯周炎および歯根膜内の樹状細胞を同定した. 研究方法は, ラットに実験的に根尖病変を起こし, 摘出した組織を, 樹状細胞を認識する抗体を用い免疫染色を行う. その抗体により染色された抗原特異的な細胞と陰性の組織とを, それぞれレーザーマイクロダイゼクションにより摘出, RNAを採取し, マイクロアレイ, real-time PCR, RT PCRを用い抗原提示に関する遺伝子の発現および細胞の生存・死に関与する遺伝子の発現を検索した. 結果として, 樹状細胞は, 活性/成熟度・表面発現抗原・形態学的な相違により複数の亜群に分類され, 歯根膜の各部位や根尖性歯周炎の成立過程において特徴的な分布を示し, 機能的に重要な役割を有することを解明した. 2008年度の, 主たる研究成果を以下に示した. 1. 2008年, 論文が, Journal of Endodonticsの表紙にハイライトとして掲載された. 2. 2008年, 論文が, Journal of Dental Researchの表紙にハイライトとして掲載された.
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