2007 Fiscal Year Annual Research Report
鍼およびSSP刺激による内分泌・自律神経系および脳機能におよぼす影響
Project/Area Number |
18791493
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
瀧 邦高 Osaka University, 歯学部・附属病院, 助教 (60362688)
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Keywords | 鍼 / 自律神経 / SSP / 唾液クロモグラニンA / 精神ストレス / 血圧・心拍ゆらぎ |
Research Abstract |
<目的>鍼とSSP(表面銀電極)による経穴刺激による内分泌および自律神経機能の変化を、血圧・心拍ゆらぎとストレス関連物質である唾液中クロモグラニンA(CgA)の変化をもとに比較する。 <方法>健康成人10例を対象とし、心電計およびトノメトリー法を用いた血圧計にて、心電図および血圧を連続記録した。30分間の安静仰臥位にてcontrol値を測定した。次に、右大腸経の合谷、曲池に、刺鍼して低周波刺激装置を用いた通電刺激もしくはSSP刺激を2Hzで30分行った。また、CgA測定のために、鍼刺激前と鍼刺激中(刺激開始後15分)、刺激終了15分後の3回、唾液(約0.5ml)を採取した。 得られた心電図と動脈圧波形はウェーブレット法による解析ソフトを用い自律神経活動を評価した。血圧ゆらぎの低周波成分(0.04〜0.15Hz:SBP-LF)と心拍ゆらぎの高周波成分の振幅(0.15〜0.5Hz:HR-HF)を求め、それぞれ、交感神経系活性と副交感神経系活性の指標とした。 <結果>SBP-LFは安静時に比べ、鍼刺激中と鍼刺激後に有意に低下したが、SSPでは変化を認めなかった。HR-HFは安静時に比べ、鍼刺激中と鍼刺激後に有意に増加したが、SSPでは変化を認めなかった。心拍数と収縮期血圧は、安静時に比べて、鍼刺激中と鍼刺激終了後に有意に減少したが、SSPでは変化を認めなかった。また、唾液については、鍼刺激中にCgAは変化せず、鍼刺激後のみCgAが増加したが、SSPでは刺激中及び刺激後ともにCgAが増加した。 <考察>本研究より、鍼は交感神経系の抑制と副交換神経系の亢進を惹起して、心拍数・血圧の低下させ、それが鍼刺激後も持続しているのに対しSSPでの自律神経系に対する影響は少なかった。CgAは、精神ストレスの指標とされ、鍼刺激中は変化しなかったが、SSP刺激は精神ストレスを増加させたと考えられる。
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Research Products
(1 results)