2006 Fiscal Year Annual Research Report
骨延長法におけるマイクロバブルを用いたBMP超音波遺伝子導入の応用
Project/Area Number |
18791514
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
山内 健介 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (10364150)
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Keywords | 骨延長 / 超音波 / 蛋白導入 / BMP |
Research Abstract |
骨延長術は骨の造成のみならず周囲の骨膜、筋、神経脈管などの軟組織も同時に延長されることから、従来の骨欠損部位に対する自家骨移植術にはない利点を有する。しかしながら骨移植法に比べ治療期間の長期化が大きな欠点とされている。近年,骨延長術の治療期間の短期化を目的とした骨硬化促進の研究がなされるようになり、今後、様々な研究に発展するものと思われる。そこで顎骨に骨延長術を行い、延長部位に対しBMPを超音波遺伝子導入法にて骨芽細胞に導入し、骨硬化促進度合を解析する。 実験動物は日本白色ウサギを用い、対照群(単純骨延長群)、実験群(BMP超音波導入群)の二群に分け、骨延長終了、遺伝子導入後の期間によってそれぞれ1週、2週、4週群(各群:3匹)とする。手術は全身麻酔下にて行い、下顎骨体部の骨切りを行い、創外固定延長器を装着する。術後7日間の待機期問の後、0.5mm/日の割合で骨延長を行う。総延長距離は3.5mmとし、7日問の延長を行う。延長終了後、延長部に対して以下の刺激を加える。 現在、ウサギの顎骨に適した延長器を作製し、上記実験を行っている。下顎骨の骨延長に関しては安定した骨造成・骨新生を確認した。BMPの超音波導入に関しては、導入時期について検討が必要であるものの、延長開始時期および延長速度については問題ないと考えられる。今後、試料を採取し、評価・考察する予定である。 本研究は骨延長法の短期化を可能とするものであり、いまだ顎骨に対する報告はなされていない。口腔領域の研究報告は象牙質再生目的に超音波を用いたBMP遺伝子導入が報告^5されているが、顎骨に対しては未だ報告はない。本研究は、顎変形症,顎骨再建およびインプラント目的の骨造成に応用でき,今後発展していく領域であると考えられる。
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