2007 Fiscal Year Annual Research Report
RANKLシグナルを介した関節リウマチ顎関節破壊機構の解明
Project/Area Number |
18791553
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
井澤 俊 The University of Tokushima, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (30380017)
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Keywords | 骨免疫学 / 樹状細胞 / 関節リウマチ |
Research Abstract |
関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis : RA)の病態形成機構については不明な点が多い。本研究はRAの自然発症モデルとして知られているMRL/1prマウスの樹状細胞(Dendritic Cell : DC)の機能を詳細に解析し、RANKLシグナルを介したDCの活性化・維持機構を明らかにした上で、MRL/1prマウスにRANKL刺激により活性化したDCを移入することによる関節病変への影響について検討した。その結果、MRL/1prマウスの脾臓およびリンパ節においてMRL+/+マウスと比較してDCの細胞数の有意な増加が認められ、特にB220^-CD11_c^+CD8_a^+またはB220^-CD11_c^+CD11_b^+のMyeloid DCの割合が増加していた。一方、MRL/1prマウス由来のBone Marrow DCをRANKLで刺激すると活性化の亢進が見られ、抗アポトーシス分子(Bc1-2,Bc1-XL)の発現上昇、NF-κB活性の上昇が検出された。また正常DCをRANKLで刺激するとFasの発現、抗Fas抗体でのアポトーシスの亢進が認められた。さらに、RANKL刺激DCをMRL/1prマウスに移入すると骨破壊を伴ノうRA病変の増悪が観察された。したがって、MRL/1prマウスのRA病態形成にDCの機能異常が重要な役割を果たしていることに加え、RANKL及びFasの下流分子の中でNF-kBの活性化異常により最終的な樹状細胞の運命が決定されることを明らかにした(Blood 110:242-50,2007)。
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Research Products
(8 results)