2008 Fiscal Year Annual Research Report
離島・僻地における救急・災害対策の自助・共助強化に向けた介入的研究
Project/Area Number |
18791644
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Research Institution | Okinawa Prefectural College of Nursing |
Principal Investigator |
清水 かおり Okinawa Prefectural College of Nursing, 看護学部, 助手 (10284663)
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Keywords | 救急・災害対策 / 救命講習 / BLS (Basic Life Support) / CPR(心肺蘇生法) / 遠隔離島 / 離島住民 / 自助・共助 / バイスタンダー |
Research Abstract |
前年度に引き続き一般市民への救急・災害対策の啓発・啓蒙活動に先立ち、看護大学生約33名に対しBLS教育および成人への教育を配慮した指導法の勉強会を実施した。大学祭(看大祭)では約200名の来学者がAEDを用いた心肺蘇生法(BLS)を体験した。また、遠隔離島住民への救命講習を実施している「命どう宝・命のゆいま一るプロジェクト」に指導者として参加した。平成20年度は沖縄県遠隔離島4カ所で8回、県内の教育機関2カ所で救命講習会を実施し、254名の住民が受講した。講習会受講者は小学生から高齢者まで幅広く、指導方法・内容は対象に合わせて工夫した。講習会終了後に実施したアンケートでは、講習会についてはほぼ全員がためになった、わかりやすかった、毎年必要と回答していた。心肺蘇生の手技については、意識の確認、応援を呼ぶ、気道確保・呼吸の確認、胸骨圧迫の4項目では9割が「できる」と答えたが、口対口の人工呼吸については「できる」と答えた者は半数以下であった。講習会の都度、講習会インストラクター(保健医療従事者)と事前打ち合わせを行った。インストラクターヘの成人教育や講習内容に関する学習会、インストラクター養成ワークショップを開催し、インストラクションスキル向上と指導内容の統一を図った。また、同プロジェクトのメーリングリスト上でも、各離島や教育施設の特徴・対象者を考慮した指導内容・方法についての討議、および講習会実施後のフィードバックを行った。さらに、事前に診療所医師や役所職員と連絡を取り、離島という特殊な環境を考慮した緊急時の連絡体制や、島での緊急医療システムについての確認や話し合いも実施した。今後は各離島に個別的な視聴覚教材を作成し、配布予定である。また、この介入的研究は今後も継続して実施し、遠隔離島住民のライフスキル向上、および県内の保健医療従事者の遠隔離島への感心を高めていく。
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