2006 Fiscal Year Annual Research Report
入院医療の場で起こる患者から看護師への暴力に関する研究
Project/Area Number |
18791728
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
馬場 香織 Kyushu University, 医学研究院, 助教 (00341371)
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Keywords | 看護学 / 暴力 |
Research Abstract |
平成18年度は、入院医療の場、つまりは精神科病棟を含む一般病棟において、看護師が遭遇した患者からの暴力行為を調査するための調査用紙の作成に取り組んだ。 まず、国内外の文献レビューを通して、患者から看護師へ向けられる暴力に関する文献が数多く存在していることが明らかになった。しかし、「暴力」そのものの定義や、対象者や医療施設の背景、患者の背景が様々であった。また、精神科病棟を場とした報告は多いが、精神科病棟以外である一般病棟を背景とした報告は少なかった。そのため、精神科病棟以外の一般病棟に勤務する看護師が、患者からの暴力行為に関して、どのような状況にあるのか、上記の文献検討を踏まえ、精神科病棟以外の一般科病棟に勤務する看護師にヒアリングを行った。具体的な質問は下記の通りに設定した。 (1)これまでの、患者から受けた暴力行為の有無と回数 (2)患者から暴力を受けた場面についての詳細 (対象者の状態、勤務時間と人数、場面の状況、看護師の対応と対応に関する評価) (3)暴力に関する教育や研修の有無と興味 (4)暴力を未然に防いだ、もしくは暴力を収拾した場面の有無と詳細 一回の面接の所要時間は約60分程度であり、対象者の許可を得て内容をテープレコーダーに録音し、終了後記述化した。平成19年度は、これらの結果をもとに、上述の文献検討さらにヒアリングから得られた内容を分析し、本テーマで焦点としている暴力の起こる状況での看護師の判断と対応についてヒアリングを続行する。調査項目の最終検討を行い、調査用紙を完成させる計画である。
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