2007 Fiscal Year Annual Research Report
入院医療の場で起こる患者から看護師への暴力に関する研究
Project/Area Number |
18791728
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
馬場 香織 Kyushu University, 医学研究院, 助教 (00341371)
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Keywords | 看護学 / 暴カ |
Research Abstract |
患者から看護師へ向けられる「暴力」の問題については、精神科領域を対象とした研究は進められているが、精神科以外の、いわゆる「一般科病棟」入院患者からの暴力については、どのような暴力を受けているのか詳細にはあまり明らかにされていない。本研究は、患者から看護師へ向けられる「暴力」の問題について、精神科病棟を含めた様々な入院医療の場で起こる、「患者」から「看護師」への暴力行為の実態を明らかにし、暴力の最小化・防止の方法を検討することを目的としている。具体的には、患者から看護師への暴力行為の状況から、患者側の要因・看護師側の要因を抽出すること、及び、暴力を受けた看護師の、暴力の場面における対応状況とその評価について分析することである。 平成19年度は、昨年度に引き続き、精神科病棟以外の一般病棟に勤務する看護師から、患者から看護師へ向かう暴力行為に関するヒアリングを行った。ヒアリングの結果として、看護師は、患者からの暴力行為についての経験を有していた。暴力行為としては、叩かれる、強く手を握られるといった身体的暴力や、暴言を浴びるといった精神的暴力、体を触られるなどの性的暴力が存在した。また、暴力を受けた経験については表現するものの、暴力を予防した、収拾した経験については容易に表現することができなかった。次年度は、本テーマの焦点としている、暴力の起こる状況での看護師の判断と対応について、項目の最終検討を行い、調査を実施、分析を行う予定である。
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