2006 Fiscal Year Annual Research Report
福祉用具活用方法に関するガイドラインの提案に向けての調査研究
Project/Area Number |
18791735
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
大倉 美鶴 横浜市立大学, 医学部, 助手 (70364172)
|
Keywords | 高齢者 / 福祉用具 / 自立度 |
Research Abstract |
平成18年度の本研究は、福祉用具(主に特殊寝台)を使用した自立支援の有効性や活用方法を明らかにすることを目的に、1、福祉用具の使用状況と身体機能変化との関係について調査する。2、福祉用具が身体機能に及ぼす効果について評価する。ことを実施計画とし、以下の知見が得られたので報告する。 1、福祉用具の使用状況と身体機能変化との関係について 福岡県内の特別予後老人ホームの高齢者(要介護度3〜5)8名を対象に、半年間、データ収集(ベッド機能の利用状況と自立度)を行った。結果、ベッド機能活用率に関連すると思われるものは、要介護度、日常生活動作能(ADL・IADL)、失禁、コミュニケーション能であった。また、要介護度の程度によって、ベッド機能(背上げ・脚上げ・高さ)の活用方法に違いを認めた。しかし、要介護度3の者については、ベッドの機能の活用率が少なく、個人の身体機能の程度と好みにあわせて、固定したまま活用されている様子が窺えた。 2、福祉用具が身体機能に及ぼす効果について評価 1、施設の高齢者については、身体機能が低下した理由に、肺炎・心筋梗塞・脳梗塞・認知症など本来の既往歴や加齢変化、食事摂取状況による理由が考えられ、直接的に福祉用具の使用が身体機能の低下に繋がる理由は評価できなかった。しかし、身体機能が低下したことから、福祉用具の活用によって、一連の動作が確保され、ADLの拡大に繋がる要因の一つとして考えられる可能性が示唆された。 しかし、予定していた対象者が病気や死亡するなどの理由で対象者数が少なくなったことから、更に対象者を増やして、一関連および評価の有意性を考察する必要がある。また、在宅についても、現在調査中である。
|