2006 Fiscal Year Annual Research Report
プローブ型データ記録装置への応用を目指す超高性能MEMS静電インチワームモータ
Project/Area Number |
18810010
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
SARAJLIC Edin 東京大学, 生産技術研究所, 特定プロジェクト研究員 (50431820)
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Keywords | マイクロアクチュエータ / 尺取虫駆動 / マイクロマシニング / 垂直トレンチ分離 |
Research Abstract |
本研究の目的は、大出力で信頼性の高いデータ記憶媒体のための尺取虫型のマイクロリニアモータの開発である。従来通りの単結晶シリコン基板に垂直トレンチ分離技術を用いてモータを作製する。今年度の成果の概要は以下となる。 1.数学的モデルを用い、サイズの小さく(600^*400um)駆動力(〜10mN)と一歩(200um)の大きくポジショニング能力の高く(〜10nm)駆動電力の低い(<40V)モータを設計した。 2.効率的なモータの実現のためには機械的に接合したマイクロ構造間の絶縁が重要である。幅2umで深さ43umの溝を酸化シリコンとドープされてないポリシリコンの熱成長により埋めることにより解決した。 3.モータの試作品のを製作し、11対の縮小ビームからなる縮小要素が信頼度よく機能することを確認した。さらに、モータが動くための基板として、シリコン基板上に390nmの酸化膜をはった基板を作った。 4.顕微鏡、プローブステーション、多チャネル出力カードと電圧増幅器からなる実験セットアップを製作した。ステップモータの駆動に必要な同調電圧波はソフトウェアLabviewを用いて実現した。最終的にはフーリエ解析を応用した画像解析技術を融合させ、3nmの精度での平面移動の検出を実現した。 2007年度では製作したモータのステッピング運動を準備した基板上で測定し、実験結果と理論的結果を比較検討する。実験結果の評価に応じてモータの設計を目的にそうように最適化する予定である。
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