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2006 Fiscal Year Annual Research Report

事後的な関与と共犯成立の可能性 -事後的関与者をめぐる共犯理論の構築に向けて

Research Project

Project/Area Number 18830091
Research InstitutionKwansei Gakuin University

Principal Investigator

松尾 誠紀  関西学院大学, 法学部, 専任講師 (00399784)

Keywords共犯 / 事後的な関与
Research Abstract

1 従前の学説においては、事後的な関与者の関与時における(当初の正犯に対する)共犯成立の可否に関する議論が極めて低調であったことから、本研究課題に取り組むにあたっては、従前の学説が個別的に取り組んできた問題領域である、(1)共犯の処罰根拠論、(2)承継的共犯論、(3)犯罪の終了時期、それぞれについて個々に調査・検討を加えていく作業が必要である。そこで、本年度は、それら三つの個別的領域それぞれに特化して調査・検討することとし、各問題領域に関するわが国及びドイツの文献を収集し知識の集積作業に徹底して取り組んだ。
2 文献調査の成果として個々の問題領域に関する新たな知見を得たことはもちろん、特に承継的共犯に関してはそれを基に研究発表をも行った。概要は次の通り。承継的共犯論に関しては、判例が事後的な関与者にも当初からの正犯に対する共犯を肯定することに対して批判的な見解が有力に主張されている。しかしそれらの批判的見解も、因果的共犯論に従えば承継的共犯は否定されるべきであるとの一方的な批判をしているにすぎない。重要なことは、判例がなぜ承継的共犯を肯定するのかに関する実質的理由を解明することである。そこで、その実質理解の解明に資する研究を行い、その成果は研究会で報告をした上、いち早く後掲論文として発表した。
犯罪の終了時期に関しても、研究会出席を通して他の刑事法研究者と議論を行い、その判断基準の実質理解について貴重な知見を得た。

  • Research Products

    (1 results)

All 2007

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 共犯者を介して有する心理的・物理的因果は強盗構成要件を充足するか2007

    • Author(s)
      松尾 誠紀
    • Journal Title

      法と政治 58・1(印刷中)

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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