2006 Fiscal Year Annual Research Report
シャフトドライブCVT用ゼロスピンディスクの最適設計とパワーウェイトレシオ向上
Project/Area Number |
18860002
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
成田 幸仁 東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (90431519)
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Keywords | 機械要素 / トラクションドライブ / 無段変速 / 自動車 / 効率 / 燃費 / パワーウェイトレシオ / トライボロジー |
Research Abstract |
本研究はトラクションドライブを用いた平行軸間で動力伝達を行うシャフトドライブCVT(無段変速機)の動力伝達性能向上に関するものであり,工学的な狙いはCVTの高性能化に関する設計方法の確立である.CVTの設計には,機械要素,トライボロジー,設計工学等の高度な融合が必要であり,本研究の推進によりそれらの学術分野の発展への寄与が期待できる.社会的には,環境対策へ貢献するための自動車の燃費向上を目指している. 自動車の燃費向上のためには,CVTの高効率大容量化と合わせて軽量化も重要である.これらを同時に評価する指標としてパワーウェイトレシオがある.本研究課題では,シャフトドライブCVTの「高パワーウェイトレシオ化」を目的として,以下の目標を掲げている. 〔18年度〕 ・ゼロスピンディスクの開発 ・ディスク・ローラ寸法最適設計 〔19年度〕 ・実験による性能評価 本年度の進展状況は以下の通りである. 〔1.ゼロスピンディスクの開発〕 トルク損失の原因となるスピンを完全に無くし,かつ面圧を低減する新型ディスク(ゼロスピンディスク)の断面形状を表す数式を求めた. 〔2.ディスク・ローラ寸法最適設計〕 目標とするトルク容量を与えると,面圧及び油膜のせん断力の許容値までディスク・ローラ形状を縮小してパワーウェイトレシオを最大化するプログラムを作成した.このプログラムを用いてゼロスピンディスクの最適設計を行った.また,ゼロスピンディスクおよびそれを搭載する試験機の設計・製作を開始した. 今年度は国際会議で1件の発表を行い,2編の原著論文が採択された.
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