2019 Fiscal Year Annual Research Report
p62によるオートファジーとストレス応答制御の統合的理解
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18F18099
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小松 雅明 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90356254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SANCHEZ-MARTIN PABLO 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2020-03-31
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Keywords | オートファジー / p62 / NBR1 / Keap1 / Nrf2 |
Outline of Annual Research Achievements |
NBR1は、p62と同様のドメイン構造を有する選択的オートファジーアダプタータンパク質であり、ユビキチン化タンパク質、ペルオキシソーム、侵入細菌のオートファジー分解に関与することが報告されている。NBR1はN末端のPhox1 and Bem1p(PB1)ドメインを介してp62と結合し、オートファジーにより分解される選択的分解基質でもある。今回、我々は細胞内のp62液滴形成およびNrf2活性化におけるNBR1の役割を調べた。マウス初代培養肝細胞にNBR1を発現させるとオートファジーによるp62液滴の分解が特異的に阻害され、p62の蓄積・濃縮が起こるとともにNrf2の活性化に必要なS349のリン酸化が促進されることを見出した。マウス初代培養肝細胞において内因性NBR1はストレスに応じて発現量が上昇し、p62を介したNrf2の活性化が増進した。一方、NBR1を欠失したマウス初代培養肝細胞では、ストレスに応じたp62の蓄積・濃縮のみならず、Nrf2活性化も抑制されていた。これらのことは、NBR1はp62の液-液相分離を促進しp62液滴にKeap1を隔離することで、Nrf2を活性化させるストレス調節因子であることを意味する(EMBO Rep. 2020)。上述の研究成果に加えて、p62/SQSTM1あるいは選択的オートファジーの複数の総説を細胞生物学分野において影響力のある学術誌に上梓した(JMB 2019, JCB 2020)。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)