2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of functional nanocapsules and related nanostructures
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18F18797
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
有賀 克彦 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, MANA主任研究者 (50193082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SCIORTINO FLAVIEN 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2018-11-09 – 2021-03-31
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Keywords | カプセル / ハイブリッド / ナノ材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
ナノサイズからマイクロサイズの中空粒子には、エネルギ貯蔵、触媒作用、ドラッグデリバリーなどの様々な応用が期待されている。それらの中空構造を様々な部品物質によってくみ上げることにより応用に適した構造体が得られる。本研究では、機能性中空カプセル構造を思いのままに組み立てるいくつかの方法について検討することを目的とする。具体的には、様々なコンポーネントが自己組織化によってカプセルを作る方法とその条件を検討する。また、合成のスケールアップやカプセルの配列化法の検討、センサーなどの応用の検討を行う。これらの方法が、環境、医療やエネルギーなどの応用に対して適当であるかを探り、目的に適したカプセル作成法の最適アプローチの選択法を確立する。本研究は、多彩な成分から機能性中空カプセルを合成する方法論を形成することを主たる目的としていると同時に、作成されたカプセル構造が多様な分野で応用されることを目標としている。そのため、種類の限られた出発物質のみで行う研究とは大きく異なり、カプセル化できる物質の多様性(種類も応用用途も)を示すところが、大変重要な要素となる。当該年度はその構造の精密分析を行った。具体的には、走査型および透過型電子顕微鏡観察(SEM, TEM)、X線光電子分光法(XPS)、X線回折法(XRS)、核磁気共鳴法(NMR)、ラマン分光法、蛍光スペクトル法、UV-Vis-NIR 分光法などによって、カプセル報増の様々な特性を評価した。これらの観察により、特性の優れたカプセルを選別し、さらなる合成条件のチューニングを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画以上のこと(研究の進行度)計画未満のこと(論文の発表など)を総合して考えると予定通りおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は次の段階として、作成・分析されたカプセル構造を実用に即した形に組織化する方法を検討する。方法としては、静電的な力を用いた表面被覆法、交互吸着法(Layer-by-Layer 法)、それらとフォトリソグラフィーを兼ね合わせた方法について検討する。これらの手法は、微細なセンサーデバイスの感受膜作成に用いられるだけではなく、触媒担体、ドラッグデリバリー用の基材、バイオセンサーやバイオイメージングなどの応用を、共同研究を駆使して検討する。また、応用を幅広く可能にするため、カプセル作成のスケールアップについても同様に検討する。これらの成果は複数の学術論文として発表することを予定している。
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Research Products
(3 results)