2018 Fiscal Year Annual Research Report
外国語活動の教科化に向けた、児童が主体的に活用できる電子教材の開発
Project/Area Number |
18H00010
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
東口 貴彰 大阪教育大学, 附属平野小学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2018
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Keywords | 外国語活動 / 電子教材 / 教科化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では外国語活動の教科化に向けて, 本校独自で開発した電子ブックをベースに, より児童が主体的に活用できるアプリケーション“Rabbits”の開発を行った。教科化に向けたアプリケーションの主な機能は以下の通りである。1点目は, イラストを直感的に動かすことで, 即座にそのイラストの状況が英文化されるというものである。イラストの精選も行い, 複数形になると不規則に変化するものや, 冠詞が変化するものなどを意図的に含めることとした。2点目は音声入力機能を用いることで, 発音の確認を児童自らできるようにした。上記のように生成された英文は音声として読んでくれるだけでなく, その下に英文が表示される。それを音声入力機能を用いることで, 表示された英文と自分が音声入力して表示した英文を意図的に見比べさせることができる。こうすることで, 自然と英語の文字に慣れ親しめるようにすると同時に, 細かな文法のエラーにも自ら気付くことができるようにした。直感的に動かしたイラストの状況を即座に英文にし, それを聞いたり自ら発話したりするだけでなく, 文字認識にも結びつけることができるという点において, 教科化に求められる「即興性」「定着」「読み書き」につながる機能を開発できたのではないかと考える。 本プリケーションに関するアンケート調査では, 約97%の児童が, アプリケーションを使ったことで英語が読めるようになったと回答した。さらに, 意欲面については, ICTを活用した外国語活動については, 100%の児童が楽しいと回答した。技能面の調査では, アプリケーション開発前(10月)と開発・使用後(3月)における児童の音声を録音, 分析を行った結果, 複数形の“s”の欠落については17%→11%(事前→事後), 冠詞を間違える児童は29%→11%(事前→事後)と, 改善が見られた。また, 未習の英文については, 学校外で英語を習っていない児童の約82%, 学級全体では約87%の児童が読むことができた。
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Research Products
(1 results)