2018 Fiscal Year Annual Research Report
宮崎-バングラデシュモデルの分析 : 地方創生に資する新しい国際協力モデル
Project/Area Number |
18H00032
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
河野 久 宮崎大学, 国際連携センター, 国際コーディネター
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Project Period (FY) |
2018
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Keywords | 国際協力 / IT人材 / バングラデシュ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、宮崎大学、宮崎市、JICA、宮崎県内のIT企業と、産学官が一体となり、バングラデシュ(以下、バ国)の高度IT人材を日本に招聘し、深刻な人材難に直面する宮崎を中心としたIT企業にマッチングするプロジェクトB-JET(Bangladesh-Japan ICT Engineers' Training Program)が、バ国及び宮崎県で形成している「宮崎-バングラデシュモデル」の成り立ちを明らかにしていくとともに、本モデルをより発展させるためにどのような素養・スキルをもったIT人材が地方に必要であるか、マクロ的な人材の需給状況はどうであるか等を検証することにある。また、そのモデルを地方創生に資するようにB-JET修了生がどのようにしたら日本ないしは宮崎等の地方に定着するのかの検討も目的としている。 そのために、この1年間で行った研究の概要は、以下の通りである。①宮崎市やJICA等の関係者にインタビューを行い、宮崎-バングラデシュモデルをモデル化、②B-JET受け入れ先の会社や実際に働いているB-JET卒業生にインタビューを実施し、どのような素養・スキルをもったIT人材が地方に必要であるか等の調査、③先行研究及びマクロ状況のレビューを行いつつ、有識者よりIT人材の需給状況の聞き取りを行った。④ランダム化比較実験を実施し、日本や宮崎県への定住に関する検証を行った。 上記①に関しては、「宮崎-バングラデシュモデル」のモデル図を作成することができた。今後は、そのモデルの持続性、別地域での再現性の検討が必要。上記②に関しては、B-JET生の就業はあまり問題ないが、生活環境などの整備が必要なことが分かってきた。本研究に関しては別研究でフォローする。③に関しては、日本のIT人材需要及びバングラデシュの供給状況も引き続き高止まりなことが明確になった。④に関しては引き続き研究中である。 上記①~③に関しては、2018年の11月の国際開発学会にて発表した。
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Research Products
(2 results)