2018 Fiscal Year Annual Research Report
小学校理科「電気の利用」におけるプログラミングを取り入れた授業開発、実践、検証
Project/Area Number |
18H00045
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
服部 真 三重大学, 教育学部附属小学校, 教諭
|
Project Period (FY) |
2018
|
Keywords | 小学校理科 / プログラミング / テキスト型プログラミング言語 |
Outline of Annual Research Achievements |
小学校では、2020年度からプログラミング教育が新設される。そこで、小学校理科「電気の利用」におけるプログラミングを取り入れた授業開発、実践、検証をすることとした。本時で扱う教材は、LEDの点灯をプログラミングして作る信号機を開発した。LEDの制御は、BASICでプログラミングするIchigoJam(jig.jpの登録商標)を用いることにした。 本授業では本教材を使用することを前提として、「どうプログラミングすれば、交差点の信号機をつくれるか。」と課題提示した。子どもたちは身近な信号機を思い浮かべながら、点灯の違う4種類の信号機のプログラムを予想した。その後、予想したプログラムの妥当性を仲間同士で対話し、プログラムの追加や改善を行った。その後、2人1チームで、プログラミング(実験)を始めた。プログラミングが終わったところで、分かったこと、プログラミングで大切なことを考察し全体で対話した。なお本時では、12チーム中10チームが、意図した信号機を作ることができた。 本授業の成果としては、プログラミング学習に対話的な学びを取り入れると、プログラミング的思考が育まれやすいことが分かった。仲間との対話によって、仲間の思考を参考にしながら自らの思考を再構成し、プログラミングを通して論理的に考えることができるようになったと考える。そして、その結果として意図したことが実現し、子どもたちにとっても満足度の高い授業になった。 以上のことから、理科における問題解決型の授業実践例を1つ示すことができた。しかし、テキスト型プログラミング言語を使用したため、総授業時数20時間の学習を行ったものの、プログラミング言語を理解するのに困難を示した児童もおり、そのせいでプログラミング的思考を十分に身につけさせることができない児童もいた。そこで今後は、児童にとって比較的理解しやすいとされるビジュアル型プログラミング言語を用いた実践も行い、比較検討していきたいと考える。
|
Research Products
(3 results)