2018 Fiscal Year Annual Research Report
即戦力型技術者育成を目的とした体験的シーケンス制御学習環境の構築
Project/Area Number |
18H00173
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
久保田 絢香 徳山工業高等専門学校, 教育研究支援センター, 技術職員
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Project Period (FY) |
2018
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Keywords | 即戦力型技術者育成 / 体験的シーケンス制御学習 / 高専教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
「研究目的」 現在、現場で即戦力となる技術者を育成するために、シーケンス制御に関する授業を市販教材を用いて行っている。この市販教材は、学生のシーケンス制御に関する理解を高めるのには非常に適しているが、授業で用いる機器があらかじめ内部配線された箱型になっているため機器の自由配置ができず、シーケンス制御が主に用いられる工場の生産ラインの再現度が低い。これでは、授業でシーケンス制御の理解にとどまり、どのような場所で使われているかイメージできずに終わるため、シーケンス制御の教材としては不十分ではないかと考えた。そこで、前述した問題点を解消する教材を試作し、学生へ試作教材を使用した実習を行うことにした。 「試作教材」 試作教材は、1m×1m近くの土台の上にDINレールを這わせ、様々な機器を自由に配置できるようにした。配置する機器はスイッチ・ランプ・コンベア・センサなどの基本的な機器だけでなく、ソレノイドなど従来の市販教材で用いていなかった機器も取り入れた。また、秤やアームを開発し取り入れることで、応用的な動きを実現した。 「研究成果」 実習は市販教材を用いたシーケンス制御の授業を終えた学生10人を対象として2人1組で行った。現場の動きを課題として出し、課題に沿った配線及びプログラミングを行わせた。 また、アンケート調査では、実習前は現場のイメージを「あまりもてていない」が7人と一番多く、中には「全くもてていない」学生もいた。しかし、実習後は「すごくもてている」が7人と一番多く、他の学生も「少しもてている」となった。これにより、学生の意識は大幅に意識変化したのではないか、一定の成果はあげられたと考えられる。 また、実際に実習を行ったことで、配線や課題の難易度などの改善点がいくつか見受けられた。今後はそれらを考慮してより良い装置を開発していきたいと考える。
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Research Products
(1 results)