2018 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18H00219
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Research Institution | Ichinoseki National College of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 昌也 独立行政法人国立高等専門学校機構一関工業高等専門学校, 技術室, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2018
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Keywords | 電子の比電荷 / 遠隔計測制御 / LabVIEW |
Outline of Annual Research Achievements |
・研究目的 本研究では、ネットワークを経由で電子の比電荷の実験装置を遠隔操作して実験を行うシステムを構築し、実験装置を所有していない学校でも実験が行えるようにすることを目的とする。 ・研究手法と成果 電子の比電荷遠隔計測システムの構築を目指して、各部分の基本動作を確認した。計測制御プログラムの開発には、ナショナルインスツルメンツ㈱の計測・制御ソフトLabVIEW開発システムと、同じく同社の画像処理ソフトVision Development Moduleを用いた。 磁場を発生させるコイルに電流を供給する直流安定化電源の操作の基本動作については、LabVIEWから計測制御用PCのUSBポート経由のRS232Cコマンドで問題なく制御できることを確認した。計測機の制御に用いられるGP-IBボードは一般に高価であり、PCに標準で搭載されているUSBポートで制御できることは、システム開発費の大幅な削減につながる。 デジタルカメラで取り込んだ画像をLabVIEWのWebサーバとモバイルルーターでインターネットに公開し、外部のクライアントPCからアクセスして画像を表示してみたところ遅延がかなり大きいことが判った。画像表示だけでなく、プログラムの開始・停止にも大きな遅延があった。比電荷の実験は電流や電圧、電子ビームの急峻な変化は無いので高速な応答は必要ないが、遅延が大きいことは緊急時にプログラムを停止しなければならない場合に即時に対応できないという重大な危険性がある。当初は、システムには誰も操作者が付き添うことがない完全な無人化を目指したが、現状では安全確保のために操作者が立ち会う必要がある。今後は遅延の原因を探り、緊急時に即時にシステムの稼働を停止でき、操作者が不在でも安全に運転できるシステムを目指して開発を続ける。
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