2020 Fiscal Year Annual Research Report
ディジタル回路実験における能動的回路デバッグを通した論理的思考力養成の試み
Project/Area Number |
18H00262
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Research Institution | Ishikawa National College of Technology |
Principal Investigator |
西村 美紀子 石川工業高等専門学校, 技術職員
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Project Period (FY) |
2020-04-01 –
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Keywords | ディジタル回路実験 / 回路デバッグ |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的: ブレッドボード上に論理ICで作られたディジタル回路のデバッグは、入出力だけではなく回路内部の電圧から回路誤りを特定していく必要があり、論理的思考力の養成に大いに資する。しかし、デバッグの手がかりすら見つけられない学生も少なくなく、指導スタッフが主導してデバッグせざるを得ないこともある。そこで、学生の能動的な回路デバッグを促す、ディジタル回路実験向けデバッグ支援システムの着想に至った。本取り組みでは、開発システムが予測する誤り箇所を回路デバッグの「取りかかり」として学生に提示し、学生自身が能動的に試行錯誤を重ねることによって、ディジタル回路実験を通した論理的思考力の真の養成を目指す。 研究方法: 本取り組みでは、石川工業高等専門学校電子情報工学科で行うディジタル回路実験で、最も規模の大きい回路を作成する3年生実験「CPUの作成」を対象にシステムの開発を行った。システムでは、ブレッドボード上に組まれたCPU回路のレジスタに用いる論理ICをDフリップフロップからシフトレジスタに変更し、テストプログラムを使用することでレジスタ値を可視化し誤り位置を推定できるようにした。 研究成果: 実際の学生実験の現場で使用するにはユーザインタフェースを整備する必要があるが、開発したデバッグシステムは実際にブレッドボード上に組まれたCPU回路で検証済みであり、自発的・効率的に回路デバッグが行えるシステムを開発することができた。
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Research Products
(1 results)