2018 Fiscal Year Annual Research Report
長期的臨床応用研究に向けた易操作性の片麻痺患者用肩・肘屈伸リハビリシステムの開発
Project/Area Number |
18H00295
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
谷口 康太郎 国立大学法人 鹿児島大学, 大学院理工学研究科, 技術職員
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Project Period (FY) |
2018
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Keywords | 脳卒中片麻痺リハビリテーション / 肩屈曲訓練 / 肘伸展訓練 |
Outline of Annual Research Achievements |
従来開発した片麻痺患者用の肩・肘屈伸リハビリシステムの臨床応用研究では、ある程度随意(自動)運動が現れる中度から軽度の麻痺患者に対しては短期的に有意な効果を確認している。しかし、従来の制御プログラムはWindowsコンソールアプリケーションであったため、コマンドプロンプト画面上でのキーボードによる各種パラメータの入力操作が必要であり、療法士や患者が操作するには敷居が高かった。また、装置の装着やセッティングにもある程度の経験が必要であり、開発者が医療機関に出向く必要があった。そのため、臨床応用研究としては長期的訓練効果の確認ができていないのが現状である。そこで、今後長期的な臨床応用研究を行うためには協力医療機関に製作したシステムを預け、継続的に訓練・評価を行ってもらう必要があり、療法士や片麻痺患者が装着・セッティング・訓練・評価を容易に実施できる必要性がある。そのため、訓練装置の制御プログラムをタッチパネルに等によるGUIの操作を可能にすることが期待されていた。 本研究では、GUIの操作が可能な操作性の高い片麻痺患者用の肩・肘屈伸リハビリシステムを開発した。また、運動計測・多種促通刺激制御システムだけでなく上肢運動選択拘束機構も装着性や操作性を向上させるために再設計した。新規開発した訓練プログラムの動作実験では訓練時の運動角度と運動速度のデータ取得に成功し、訓練評価も可能であることが示された。新設計の上肢運動選択拘束機構は曲面を多用し、複雑な機構は樹脂製カバー部品で覆い、患者に恐怖感を与えないように工夫した。なお、部品製作に3Dプリンタを有効活用し、その経験で得られた知見をまとめ、全国区の技術研究会において発表した。
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Research Products
(2 results)