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2018 Fiscal Year Annual Research Report

日本沿岸に生育する紅藻トサカモドキ属の分類学的再検討

Research Project

Project/Area Number 18H00323
Research Institution愛麺株式会社

Principal Investigator

柴田 健介  愛麺株式会社, 会社員

Project Period (FY) 2018
Keywordsトサカモドキ属 / 分類学 / Callocolax
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、日本産の紅藻トサカモドキ属(Callophyllis)の種について、広く分類学的再検討を行うことを目的とした。当初計画では2018年内に現地調査を完了する予定だったが、気象の影響(高温期の長期化)により、翌年2019年3月まで調査を行った。千葉県いすみ市・静岡県御前崎市・三重県志摩市・愛媛県今治市・福岡県福岡市の各海岸で採集調査を実施した。以下に主な成果を示す。1)既知種のネザシノトサカモドキ・クロトサカモドキについて、新たに近似の既知種・未記載種との識別に有効と考えられる分類形質(嚢果の形態や形成位置)が見出された。2)千葉県・静岡県・三重県・愛媛県の海岸で確認したトサカモドキ属の一種は小型かつ、藻体下部の広い面で基質に付着し、先の円い副出枝を生じる点などで既知種と異なっており、未記載種である可能性が高い。現在、本未記載種(仮称 : タツナミトサカモドキ)について、記載論文を準備中である。3)千葉県及び三重県で確認したトサカモドキ属の一種は、しばしば図鑑等でヤツデガタトサカモドキとして図示されている標本と形態的特徴が一致するが、形態観察からタイプ産地のヤツデガタトサカモドキとは大きく異なっていることから、未記載種または国内未記録種の可能性がある。4)三重県でホソバノトサカモドキの体表に寄生するCallocolax属(仮称 : トサカノカザリ属)の一種が発見された。過去に、唯一日本産種として報告されているCallocolax japonicus Tsujiに該当すると考えられるが、本種を記載発表したとされる論文は所在不明であり、本学名も命名規約上において正式発表されていない裸名とみなされている。これまで国内にトサカノカザリ属がいることはほとんど知られてこなかったが、トサカモドキ属と同じくツカサノリ科に属し、なおかつトサカモドキ属に対して寄主特異性を示す本属の種の発見は、寄主のトサカモドキ属全体の地理的分布の解明にもつながるため、正式な記載発表を行うべく準備を進めている。

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Published: 2020-03-17  

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