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2018 Fiscal Year Annual Research Report

アプリシアトキシン超単純化アナログの合成とコンホメーション解析

Research Project

Project/Area Number 18H00332
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

花木 瑞穂  京都大学, 農学研究科, 技術職員

Project Period (FY) 2018
Keywordsアプリシアトキシン / プロテインキナーゼC / 抗がん剤
Outline of Annual Research Achievements

プロテインキナーゼC(PKC)は細胞内情報伝達の鍵酵素であり, 腫瘍の抑制において重要な役割を果たすことが明らかになっている. 申請者の所属研究室では, 抗がん剤リードとして新規PKC活性化剤・aplog類が開発されている. 特に10-Me-Aplog-I(1)は強いPKC結合能と高いがん細胞増殖抑制活性を示すが, 合成に直線23段階を要するため供給面に問題があった. そこで, 構造-活性相関研究の結果からスピロケタールを取り除いた超単純化アナログ(2)がごく最近, 香川大学の柳田らによって合成された(Heterocycles, doi:10.3987/COM-18-S(F)60). 10位にメチル基をもたない2の活性は1よりも100倍以上低かったことから, 10位にメチル基を導入した超単純化アナログ(3)が所属研究室において合成された. しかしながら, 3のPKC結合能は1の約1/20に過ぎなかった. この理由として, 12員環マクロラクトンの3位付近のコンホメーション変化が考えられたことから, 本研究では, 1と同様のコンホメーションを有し, 同等のPKC結合能およびがん細胞増殖抑制活性を保持した新規超単純化アナログの設計と合成を行なうことを目的とした. アナログ3のNMR(NOESY)解析により, 4, 5位炭素の除去によって3位付近のコンホメーションが変化していることが判明したことから, 3の3位にメチル基を導入したアナログ(4)を設計した. 3と同様の合成ルートでアルコールユニット, カルボン酸ユニットからなる収束的合成を試みたが, メチル基の立体障害によりカルボン酸ユニットの合成が困難であった. そこで, 柳田らによる2の合成を参考にして, 目的のカルボン酸ユニットを合成した, 続くカルボン酸ユニットとアルコールユニットとの縮合において, THF中では反応が進行しなかったため, ジクロロメタンに変更して縮合させた. さらに, Selectfluorによるジチアンの脱保護と環化を試みたが, エステル結合の切断が先行することが判明した. Selectfluorのフッ素がルイス酸として機能する可能性があることから, よりソフトなルイス酸である水銀塩を用いる必要があると考えられる. 本研究により, 合成段階数を大幅に減らした新規PKC活性化剤の合成に至る道筋が示された.

Research Products

(1 results)

All Other

All Remarks (1 results)

  • [Remarks]

    • URL

      http://www.orgchem.kais.kyoto-u.ac.jp/

URL: 

Published: 2020-03-17  

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