2018 Fiscal Year Annual Research Report
共通語の基盤としての東京語の動態に関する多人数経年調査
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18H00673
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Research Institution | Notre Dame Seishin University |
Principal Investigator |
尾崎 喜光 ノートルダム清心女子大学, 文学部, 教授 (10204190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 ゆかり 日本大学, 文理学部, 教授 (40305503)
三井 はるみ 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変異研究領域, 助教 (50219672)
林 直樹 日本大学, 経済学部, 講師 (70707869)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 多人数経年調査 / 東京都 / 言語動態 / WEB調査 / アーカイブ調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、東京都在住者1,000人を対象に、話し言葉の使用と意識に関する調査(個別面接調査)を行い、研究代表者が約20年前に東京都在住者を対象に実施した同規模の調査と比較することで、その間の変化を明らかにすることを主たる目的とする。これに加え、現在動態を示す言語事象を新たに調査項目として追加し(音声項目を含む)、その現状と年齢層別分析から読み取れる変化の方向性を明らかにすることも目的とする。 この「コア調査」に加え、回答者数がさらに大規模な「WEB調査」(全国WEB調査と東京WEB調査)を実施することで、日本全体における東京語の位置づけおよび東京都内での地域差を明らかにすることをも目的とする。さらに、過去に放送されたテレビ番組に現われる発話を調査対象とする「アーカイブ調査」を行い、実際の話し言葉に密着して変化傾向を明らかにする。 これら複数の調査により、共通語の基盤としての東京語の動態を総合的に明らかにする。1年次はこのうちコア調査とアーカイブ調査を実施した。 コア調査の実査は調査会社に委託した(業者は相見積により選定)。調査項目には音声の録音を一部含むものとした。10月下旬の調査開始をめざして研究打合せを5回行うとともに、9月以降は電子メールにより最終調整を行ない、ほぼ予定どおりのスケジュールで調査票の確定版を得た。 調査の結果、非音声項目は1,049人から、音声項目は1,039人から回答を得た。非音声項目は集計表と個票を納品させた。音声項目は個人ごとの録音データを納品させた。非音声項目の分析および音声項目の聞き取りは2年次から行なう。 アーカイブ調査については、「放送ライブラリー」(横浜市)において、過去に放送されたテレビ番組(ドキュメンタリー)を視聴し、女性文末詞表現の出現割合を明らかにする調査を実施した。10回の調査(調査日数は22日間)により237件のデータを蓄積した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
東京都在住者1,000人を対象としたコア調査(個別面接調査)は、当初は1月下旬に完了予定であったが、見込み以上に回収状況が厳しかったことから調査期間は3月まで要した。しかしながら、データの納品は予定どおり年度末までに行なわせた。アーカイブ調査についても、予定どおり月1回程度のペースで実施し、一定数のデータを蓄積することができた。こうしたことから、本研究はおおむね順調に進展していると評価することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
1年次に納品させた非音声項目の集計資料を分析しての研究発表および学術論文化に着手するとともに、音声データについては聞き取りを行なうことでデータ化する。聞き取りを行うべきデータ量(回答者数)が膨大であることから、2年次は聞き取りを進めることに注力し、PCへのデータ入力および分析は3年次に行うことをめざす。 1年次に得た非音声項目の集計資料を一部参照しつつ、WEB調査(全国WEB調査と東京WEB調査)を実施する。WEB調査は3年次も継続するが、規模の拡大をめざす同一の調査を継続することを予定している。このため、調査時期は両年度で接近していることが望ましいことから、実施時期は年明け頃を予定する。
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