2018 Fiscal Year Annual Research Report
訓点資料訓読文コーパスの構築と古代日本語史研究の革新
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18H00674
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Research Institution | National Institute for Japanese Language and Linguistics |
Principal Investigator |
高田 智和 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変化研究領域, 准教授 (90415612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小木曽 智信 大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所, 言語変化研究領域, 教授 (20337489)
佐伯 俊源 種智院大学, 人文学部, 教授(移行) (30309067)
高山 倫明 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (90179565)
田中 草大 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 助教 (20778758)
月本 雅幸 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (60143137)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 訓点資料 / 漢文訓読 / 訓読文 / コーパス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は漢文訓点資料(主として9世紀平安時代初期の漢文訓点資料)を対象として、(1)原資料のヲコト点、仮名点、声点、句読点、返読点などの諸訓点を精査した上で、訓読文テキストに対する諸訓点のマークアップ方法(訓点用タグセット)を確立する。(2)(1)の訓点用タグセット及び形態論情報を加えた訓点資料訓読文コーパスを作成する。(3)(2)の訓点資料訓読文コーパスを基に、デジタル版訓点総索引(和訓、字音、アクセントなど)のプロトタイプを作成する。(4)(2)の訓点資料訓読文コーパス及び(3)のデジタル版訓点総索引を利用して、従来は不可能であった訓点の定量的分析や、漢文訓読語彙と和文語彙との精緻な比較対照分析を行う。以上により、訓点資料の解読成果である訓読文を学界で共有するとともに、表記・音韻・語彙・語法などの史的変遷をコーパスベースで捉えた上で、日本語学分野の史的研究を格段に発展させることを目的とする。 2018年度は以下の活動を行った。(1)「西大寺本金光明最勝王経」(830年頃の訓点)を対象に、原資料(影印及び原本)の諸訓点の精査及び訓点用タグセットの検討に着手した。(2)漢文訓点資料研究において定評のある春日政治博士の訓読文(『西大寺本金光明最勝王経古点の国語学的研究』(1942年)に収録)を対象に、訓読文コーパスの設計を行った。(3)従来の紙媒体の訓点総索引を精査し、デジタル版訓点総索引の項目選定に着手した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
訓点用タグセットを設計するとともに、「西大寺本金光明最勝王経」(830年頃の訓点)の訓読文を対象として実装の問題点を整理した。また、「西大寺本金光明最勝王経」の近世・近代の訓点資料を通して、時間の経過による訓点の固定化と変質を検討し、読み推定の方法を検討した。
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Strategy for Future Research Activity |
「西大寺本金光明最勝王経」(830年頃の訓点)の訓読文に対して、形態論情報の付与を行う。また、デジタル版訓点総索引の項目選定を継続し、プロトタイプの作成を行う。
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Research Products
(4 results)