2019 Fiscal Year Annual Research Report
13-15世紀におけるアラビア語文化圏再編の文献学的研究
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18H00719
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
佐藤 健太郎 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (80434372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 淳一 京都女子大学, 文学部, 教授 (90293844)
伊藤 隆郎 神戸大学, 人文学研究科, 准教授 (60464260)
近藤 真美 龍谷大学, 文学部, 准教授 (60314168)
中町 信孝 甲南大学, 文学部, 教授 (70465384)
五十嵐 大介 早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (20508907)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アラビア語文化圏 / イブン・ハルドゥーン / ウマリー / 文芸共和国 |
Outline of Annual Research Achievements |
イブン・ハルドゥーン研究班では合宿1回を含む研究会を計7回実施し、イスラーム以前の時期にも及ぶ世界史認識など、様々な点について検討をおこなった。ウマリー研究班では研究会を計10回実施し、マムルーク朝領土の地理区分や駅逓制度など、様々な点について検討をおこなった。 6月には、早稲田大学(東京)で開催された第6回国際マムルーク学会(Sixth Conference of the School of Mamluk Studies)において、Intellectual activities across the regions in the Mamluk period: Views from al-Andalus and Khurasanと題するパネルを組織した。研究協力者の森山央朗氏およびスペインから招聘したMaribel Fierro氏、Mayte Penelas氏、Abdenour Padillo-Saoud氏の四名による研究報告があり、東西の広大な地域にまたがる知識人活動について意見交換をおこなった。 12月には、神戸大学においてイブン・ハルドゥーン研究班およびウマリー研究班合同で研究会を実施し、研究分担者の中町信孝氏および研究協力者の森山央朗氏の二人が研究報告をおこなった。また、両班の研究実施状況について意見交換をおこない、認識の共有をはかった。 研究協力者の橋爪烈氏が3月にイギリスおよびトルコにおいて、研究分担者の谷口淳一氏が8月にレバノンにおいて関連史資料の調査を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
イブン・ハルドゥーン研究班およびウマリー研究班ともに、順調にテクストの分析が進んでいる。 6月の国際マムルーク学会でパネルを組織したことにより、国際的な研究の連携を深めることができた。特に、スペインから招聘した研究者は、国際的な研究プロジェクトLocal contexts and global dymanics: al-Andalus and the Maghreb in the Islamic East (AMOI)を展開しており、マグリブとマシュリクとの知的連関を明らかにしようとする我々と同様の問題関心を抱いている。彼らとの意見交換はきわめて有意義なものであった。 また海外調査によって、史資料も着実に蓄積されている。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、テクストの分析、史資料の収集、成果の国際的な場での公表を進めていくが、後二者については新型コロナウイルス感染の国際的な広まりにより、活動が思い通りに進まない可能性が高い。現在、スペインはじめ欧米・中東地域の学術研究機関は閉鎖されている所も多いが、e-mailによる意見交換などインターネットを介した連携を進めるほかないであろう。
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Research Products
(14 results)