2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study of Reconstruction of Archaeological dating and Process of Cultural and Ecological History in East Asia in the Neolithic period
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18H00744
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
小林 謙一 中央大学, 文学部, 教授 (80303296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下岡 順直 立正大学, 地球環境科学部, 助教 (10418783)
米田 穣 東京大学, 総合研究博物館, 教授 (30280712)
箱崎 真隆 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 研究員 (30634414)
坂本 稔 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (60270401)
佐野 雅規 早稲田大学, 人間科学学術院, 講師(任期付) (60584901)
木村 勝彦 福島大学, 共生システム理工学類, 教授 (70292448)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 年代測定 / 東アジア先史時代 / 炭素14年代 / ルミネッセンス法 / 年輪年代 / 酸素同位体比分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
5月に福島県福島市和台遺跡の発掘調査において、科研メンバー及び大学院生を補助員に雇用して縄紋時代集落の発掘調査をおこなった。そこで、計画的に住居出土炭化材や土器付着物など年代測定用試料を採取した。11月には東京都三鷹市滝坂遺跡にて、以前の科研費で2016年に発掘調査した敷石住居について測量調査を行いつつ、敷石埋甕内などから年代測定用の炭化物試料を採取した。それらの試料について、分担者と協同しつつ年代測定の準備に着手し、一部については炭素14年代測定をおこなった。滝坂遺跡の焼土面については、下岡分担者とともに測定を試みつつある。併せて、比較検討のための年輪年代資料、熱ルミネッセンス試料や旧石器・縄紋・弥生遺跡の炭素14年代測定用資料を採取し、50点以上について箱﨑、佐野、坂本、米田分担者らと共同で炭素14年代測定をおこなった。それらの成果については、炭素14年代側手データベースに追加登録し、順次データを公開していくこととした。 11/11に東京大学総合博物館にて他の小林が代表を務める基盤Bとともに、挑戦的研究、国際共同研究推進と共同で研究メンバーが集まり、各分担者の中間報告及び今後の研究方針について打ち合わせた。 このような研究・測定の蓄積により、新たな測定対象試料の拡大に向けての道筋を探ることができた。初測定報告や学会報告など、実質的な研究成果を上げることができ、2020年度以降の研究に大きく弾みをつけることができたと考える。20年度の研究状況については、またはコロナウイルスの状況に応じて計画を見直す予定であるが、2021年度に開催する公開研究会で成果を広く報告したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度12月までは順調に調査、試料収集、測定、打ち合わせを勧めてきており、測定数も重ね、予定数を超える数の年代測定データとして蓄積できた。しかし、2020年1月以降、コロナウイルスの状況に応じて、出張については中止せざるを得ない状況が増えていき、研究に支障を来すほどとなってきた。これまで採取した試料の整理作業を補助員を使っておこなうことを主体として進めた。データの整理や打ち合わせはweb会議を用いておこなってきたが、直接的な試料の処理作業は現在は十分できない。このため、全体としては成果は挙がっているが、年度末に急速に研究ペースがダウンし、ぎりぎり計画通りの進展状況と考えている。特に年度末に予定した試料処理ができなかったため、2019年度前半段階で予定以上に進んでいた研究のアドバンテージを食いつぶした状態にあり、今後の研究の進展としては予断は許さない状況である。この機会にデータ整理は進めるが、やはり緊急事態宣言が解除されないと試料収集・測定と言った基幹部分が進められず、研究の先の見通しを立て直さないとならないと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、コロナウイルス拡散防止のための緊急事態宣言、外出自粛の影響下に有り、特に研究拠点の中央大学は東京都下の教育施設であるため、基本的に閉鎖されている。在宅で分担して作業を進めるが、特に調査、試料収集ができないため、研究の進展にはマイナス要因が大きい。これまで蓄積したデータの整備や、新たな解析に注力し研究を進めていくとともに、社会情勢が落ち着き外出できるようになり次第、試料収集や試料処理、測定、打ち合わせを増やし、研究ペースを取り戻したい。分担者との打ち合わせ自体はオンライン会議で進めていくが、実際の測定作業が大きくペースダウンする見込みのため、社会状況・研究環境の見通しを勘案しつつ、秋頃に全体計画の見直しと、測定が進みそうな分野への集中的な資源投下を計画することとしたい。
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Remarks |
測定結果のデータベースをHP上で公開しており、順次測定データの増加に伴い更新している。
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Research Products
(15 results)
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[Book] 土器のはじまり2019
Author(s)
小林 謙一・遠部慎ほか
Total Pages
186
Publisher
同成社
ISBN
ISBN978-4-88621-825-4
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