2019 Fiscal Year Annual Research Report
The development of a national food access maps that shows the availability of food for Healthy Eating Indicator Shopping Baskets
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18H00774
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Research Institution | Ibaraki Christian University |
Principal Investigator |
岩間 信之 茨城キリスト教大学, 文学部, 教授 (90458240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 具子 同志社女子大学, 生活科学部, 教授 (00393166)
田中 耕市 茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (20372716)
浅川 達人 明治学院大学, 社会学部, 教授 (40270665)
駒木 伸比古 愛知大学, 地域政策学部, 教授 (60601044)
佐々木 緑 広島修道大学, 人間環境学部, 教授 (70401304)
池田 真志 拓殖大学, 商学部, 准教授 (70555101)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | フードデザート問題 / 食料品充足率調査 / 食料品アクセス / 農山漁村 / 外国人労働者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究実績は以下のとおりである。 [調査]本年度は鹿児島県南大隅町と愛知県豊橋市で調査を進めた。鹿児島県南大隅町では,2018年に実施した調査の補足をするとともに,冊子資料の配布とワークショップの開催を通して,調査結果を地元に還元した。南大隅町は少子高齢化が顕著な,大隅半島南端の農漁村地域である。食料品充足率を加味した食料品アクセスマップを作製した結果,同町では当初の予想以上に買い物環境が悪化していることが明らかとなった。しかし,住民に対するアンケート調査から,この地域では住民間の相互扶助がうまく機能しており,人々の生活環境はある程度守られていることが分かった。高齢者による自家用車利用も一般的であった。しかし今後,この地域では住民のさらなる高齢化や人口減少が進むことが予想される。こうしたなかで,近いうちに住民の生活環境維持が困難になることが危惧される。 次に愛知県豊橋市では,外国人労働者とその子どもたちの生活環境の概要を調査するとともに,当該地域におけるフードデザート問題発生の可能性を検討した。豊橋市は,全国でも外国人児童の教育支援が充実していることで知られる地域である。それでも,聞き取り調査から,日本社会になじめずに孤立する外国人世帯が多いことが分かった。こうした世帯では,貧困問題も顕著である。以上の調査から,当該地域に暮らす外国人労働者やその子どもたちの間で,新たなフードデザート問題が発生している可能性があることが示唆された。 [研究成果の公表]本年度は,これまでの研究成果をまとめた著書(英語)の執筆を進めた。現在は出版助成を申請中である。また,鹿児島県南大隅町の調査結果をまとめ,学術論文に投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までに,東京都港区(東京都心部),栃木県宇都宮市(東日本:県庁所在都市),茨城県牛久市(東日本:地方都市),茨城県日立市中里地区(東日本:中山間集落),鹿児島県南大隅町(西日本:中山間集落)で,食料品充足率調査と地域住民の生活環境調査が完了している。今後は,広島県広島市(西日本:県庁所在都市),大阪府泉佐野市(西日本:地方都市)で調査を実施する予定である。場合によっては,泉佐野市の代わりに豊橋市を調査対象とする。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は,広島県広島市および大阪府泉佐野市(場合によっては愛知県豊橋市)で調査を実施する予定である。また,台湾師範大学の教授と共同で,台北市での調査も予定している。しかし,現在はコロナウィルスの問題で地域調査が難しい状況にある。状況によっては,調査を延期する可能性もある。
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