2018 Fiscal Year Annual Research Report
Long-Time Temporariness and the Quest for Citizenship: A Study of Second-Generation Asian Gulf Migrants
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18H00784
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
細田 尚美 長崎大学, 多文化社会学部, 准教授 (70452290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松川 恭子 甲南大学, 文学部, 教授 (00379223)
渡邉 暁子 文教大学, 国際学部, 准教授 (70553684)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 移民二世 / 湾岸アラブ諸国 / グローバル化 / 外国人労働者 / シティズンシップ / アイデンティティ / グローバル教育 / 移民受け入れ政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
第1に、国内において本事業のテーマに沿った専門家を招き、3回の研究会を開き、移民とシティズンシップに関する先行研究の整理を行ったうえで、研究代表者と分担者がそれぞれこれから行う研究の位置づけを確認した。移民とシティズンシップに関する議論は、従来、主に欧米の経験を基に展開されてきた。それに対して、3回の国内研究会での議論では、欧米諸国と異なり外国人の定住を認めない湾岸アラブ諸国で育つ移民二世の場合は、受入国に永住できる将来展望がないため、新たな概念を用いて論じる必要性を確認した。 第2に、湾岸アラブ諸国ならびに送り出し国において「湾岸アラブ諸国型移民二世」やその家族・関係者へのインタビュー調査や関連する政策に関する資料調査を行った。また、湾岸アラブ諸国の大学機関を訪れ、本プロジェクトの現地研究協力者と打ち合わせを行い、2019年度に国際ワークショップを共同で開催する計画について話し合った。その結果、トランスナショナリズムの概念を取り入れて湾岸アラブ諸国の移民二世のアイデンティティとシティズンシップを分析する国際ワークショップを、2020年3月にカタル大湾岸研究所で開催することに決定した。 第3に、社会還元活動の一環として、本研究事業のウェブサイトを日英の両言語で立ち上げた。ウェブサイトは、本事業の概要やメンバーを紹介するほか、実施した研究活動ならびに研究成果発表についての情報や写真、メンバーが執筆するオリジナル書評記事を掲載し、随時更新している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年2月まですべて計画通りに進んでいたため、おおむね順調と判断した。
2018年度の予算の一部繰り越しにより、2019年度(2020年3月)にカタルとUAEで現地調査を実施する予定だったが、新型コロナウィルス感染拡大に伴う渡航制限により渡航を中止せざるを得なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスの今後の影響は不透明であり、2020年度中の海外渡航が確実に実施できるかどうかは現状で判断できない。2020年度中に湾岸アラブ諸国への渡航が困難な場合は、渡航の代わりとして、現地の関係者と事前に協議したうえでオンラインによるインタビューや研究打ち合わせ等を実施する。
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Research Products
(6 results)