2019 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical Analysis on the Impact of Social Ties on Female Labor Force Participation in South Asia
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18H00856
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Research Institution | Institute of Developing Economies, Japan External Trade Organization |
Principal Investigator |
牧野 百恵 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, その他部局等, 海外研究員 (50450531)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 女性の労働参加 / 社会的紐帯 / 社会規範 / ランダム化比較試験 / 南アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、インドの二次データ、パキスタン、バングラデシュについては独自の家計調査により収集した一次データを基に、(i)社会的紐帯の強さ、(ii)女性の労働参加およびパルダの社会規範を計測し、ミクロ計量経済学的な手法を用いて(i)が(ii)に与える影響を明らかにする。また社会規範を緩めることをねらったランダム化比較試験(RCT)を実施し、その介入の効果が(i)によって変わるかどうか、背景にあるメカニズムは何かを探る。 2018年度に実施したRCTのパイロット調査のフォローアップ調査を、2019年度に繰り越すかたちで実施した。調査数は8村、各村20人、160サンプルである。フォローアップ調査は2つの調査票に基づいて実施した。①RCT介入そのものに関する調査票、②介入2か月後の効果に関する調査票、である。 ①RCT介入そのものに関する調査票。介入ワークショップへの出席率、欠席した場合の理由、介入ワークショップへの感想などをに関しインタビューを行った。 ②介入2か月後の効果に関する調査票。2か月後、再インタビューを実施し、婚姻歴、教育、就職に関する変化を把握するとともに、就業に関する意識、トレーニング施設へのアプローチ、就業に対する意識に関する変化、などについてもインタビューを行った。 また2019年度は、本来の実施計画どおり、バングラデシュにおいて、質問票を用いたベースライン調査を実施した。ベースライン調査では、150村1500家計の ベースライン調査が2019年度当初の計画どおり完了した。ベースライン調査質問票には、各家計の構成員、社会経済的情報ほか、本研究にオリジナルな情報(構成員の相対的意思決定権、女性の労働参加ほかジェンダー平等に関する意識、社会的紐帯を測る指標)等を入れた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、2018年度にパキスタンでもパイロット調査実施を予定していたが、2018年度後半の政情不安定のために出張などが制限されたことから、2019年度に繰り越していたが、政情不安定は続いたため、2018年度のバングラデシュで実施したRCTの介入ワークショップのフォローアップ調査を行うことで、バングラデシュにおけるRCT調査の質の改善に変更することとなった。バングラデシュにおけるフォローアップ調査は予定どおり、滞りなく完了した。 また、パキスタンについては、代表者がこれまでに収集した女性の労働参加に関するデータがあるため、それと社会規範に関するデータを組み合わせること で、実証研究を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度以降は以下の3点に重点を置き、研究を行う。 ①バングラデシュにおけるベースライン調査の暫定的な分析と理論構築。2019年度で作成したベースライン調査をもとに、ベースライン調査の暫定的な分析を行う。ベースライン調査では、150村1500家計のベースライン調査が計画どおり完了している。ベースライン調査には、各家計の構成員、社会経済的情報ほか、本研究にオリジナルな情報(構成員の相対的意思決定権、女性の労働参加ほかジェンダー平等に関する意識、社会的紐帯を測る指標)等がふくまれている。暫定的な分析をもとに、女性の労働参加と社会的紐帯に関する理論構築を行う。これらの暫定的研究成果に基づき、Pre-analysis計画を執筆し、投稿する。 ②バングラデシュにおけるRCTの実施。2019年度に実施したRCTパイロット調査をもとに、介入実験の問題点などをあぶりだす。具体的には、介入実験に雇用する女性のロールモデルの基準、実験内容、日程調整、介入実施機関スタッフの関わり方、介入実験当日のデータのとり方、などが考えられる。COVID-19が終息に向かい、政府による集会自粛・禁止措置が解かれた時点で、村ごとに本RCTを開始する。 ③インドの二次データ、パキスタンの一次データを使った実証分析。インドについては、二次データをもとに、社会的紐帯の強さが女性の労働参加にどのように影響を与えるかに関する実証分析を行う。パキスタンについては、研究代表者がすでに収集を完了した一次データをもとに、同様の分析を行う。
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Research Products
(6 results)